イギリスの国民投票でEU離脱派が勝利した後に、イギリス国内でEU離脱の意味や、そもそもEUとは何?といったことをインターネットで検索する人が多かったようだ。


まさかとは思うが、EUを離脱することによってイギリスやその他の諸国がどうなるのかを知らぬまま投票した者が多数いたのだろうか?


そもそもEUが何かも知らないで投票した者もいたのだろうか?


庶民の判断なんていい加減なものだ。


かつてのドイツだって、多くの庶民がヒトラーを選んだわけだし。




国民投票でEU離脱が決定し、世界の為替相場、株式市場が混乱し、イギリスの首相が辞意を表明し、今後の不安感がさらに増し、といった状況を見て、


EU離脱に賛成していた人の中から、EU離脱に投票したことを後悔する人たちが出てきたようだ。


バカだとしか思えない。




EUから離脱することでどうなるのか?


それを知ったうえで投票するのが筋だと思うが、筋を通さずに投票した人が思った以上に多い感じを受ける。


当然、筋の通らぬ行いは、後に物事を悪い方向へと進ませる。


知らぬなら投票しないのが正しい行いだ。


知りもしないで投票するから、舛添氏のような者を都知事にしてしまい、後に面倒なこととなる。


投票する前に勉強しろ!ということだ。


それができていないなら、投票するな!ということだ。




それで、EU離脱によってイギリスにはどのような素晴らしい効果があるの?


移民の流入を制限したいというのが一番の理由のように見受けられるが、移民の流入を制限するためにEU離脱でお得なの?


移民に仕事を奪われずに、イギリス人が仕事に就けるという考えなのだろうが、仕事自体が減っては意味がない。


EUという5億人もの巨大市場を相手に商売ができるからイギリスに投資していた企業にとっては、EU離脱したイギリスに、もはや用は無いだろう。


イギリス国内の工場を撤退させたり、規模を縮小させたりするのは間違いない。


そうなれば、イギリス国内の仕事が減り、その分、EU加盟国のどこかの国の仕事が増えることになるだろう。




EU離脱によって、相対的に中国との関係が強くなる気がするが、中国にとってイギリスのEU離脱はお得なのだろうか?


中国は単にイギリスと仲良くしたくて関係強化したわけではないだろう。


EU加盟国であるイギリスとの関係強化により、EUに影響を与えたい、影響力を及ぼしたかったのではなかろうか?


だとしたら、EUを離脱したイギリスに用は無いかもしれない。


中国もイギリスから手を引く可能性が出てくるということで、イギリスにとってお得ではない。


そうではなく、EUを弱体化させるために、イギリスとの関係強化に乗り出したのであれば、EU離脱は中国にとってお得ということになるのだろう。


だとしたら、今後、イギリスと中国の関係はさらに強くなり、中国に左右されることに?


こちらもイギリスにとってお得かどうかは疑問だ。




国際関係の面から見ると、主要国が自分の利益ばかりを優先させるようになると、戦争発生率があがるのではなかろうか?


かつての世界大戦は大まかに言ってそれが原因だ。


それぞれの国がそれぞれの国の利益ばかり得ようとし、第三次世界大戦へと向かう可能性が以前より高まる。


これもイギリスにとってお得とは言えないだろう。




結局、移民の制限のために、大損しかねないということだ。


それをイギリス国民の過半数が選択した。


東京都民が舛添氏を都知事にしたことに後悔したり、かつてのドイツ国民がヒトラーを選んだことに後悔したようにならねばいいが・・・


そして次はアメリカ大統領だ。


目先の利益ばかりを考え、アメリカ国民が選択を間違えなければいいが・・・


どちらを選んでもそれなりに後悔することはあるだろうが、後悔の度合を予測して選ぶ必要があるだろう。