ツタヤ図書館などと呼ばれ、話題になったが、
ツタヤがそれぞれの地域の実状や文化、歴史、風習などなどを考えて図書館運営をしてくれるのだろうか?
寝ても覚めても、その地域のことを考えて図書館運営してくれるの?
ツタヤを経営している会社はそんなに日本全国各地の実状、文化、歴史、風習などを把握し、さらに地域の問題点などについても考えてくれる企業なの?
地域の図書館運営とは、その地域の実状、文化、歴史、風習などを把握、理解したうえで、行われるべきものだ。
そうでなければ、単なるレンタル本屋だ。
色々と問題点も指摘されているツタヤ図書館だが、「図書館」と名乗らずに、「ツタヤレンタル本屋」と名乗れば、別に問題は無い。
だって、図書館ではないのだから。
単なる企業が経営するレンタル店ならば、品揃えなどについて強く指摘されることもないだろう。
しかし、「図書館」と名乗るからには、その地域のことを利益度外視で考えなければならない。
それが企業にできるのかが疑問だ。現にできてはいないが・・・
そもそも、図書館とは営業利益を目標とした施設ではないし、利用者数を気にしながら運営すべき施設でもない。
気にすべきは図書館としての使命と自治体予算のバランスを如何にとるかだ。
それを考えるのは企業ではなく、自治体だ。
自治体が図書館運営を放棄した時点で大間違いと言えるだろう。
そんなに図書館に賑わいが欲しければ、ツタヤやスターバックスと同じ並びに図書館を建てればよかろう。
今のツタヤ図書館だって、結局は図書館の建物とツタヤ、スターバックスが一緒になっただけのものだ。
図書館運営において、自治体にできなくて、ツタヤにできることって何?
本の貸し出しの際に利用者を喜ばせるようなパフォーマンスでもするの?
窓口の対応が良くなるの?
それって、自治体にはできないことなの?
逆に、ツタヤにできなくて、自治体にできることとは?
利益優先に考えずに、地域の実情、文化、歴史、風習などを考えつつ、周辺住民にとって役立つようにできるのは企業ではなく、自治体にしかできないのでは?
企業が利益を考えずになんて無理な話なのに、利益を考えない図書館を運営するということ自体に無理があるのだ。
本質を見失い、筋の通らぬことをしているとしか言いようがない。
当然、その結果は悪い方向へと向かう。
まぁ、その地域の住民が単なる貸本屋を欲しがっているのか、本来の図書館としての役目を果たしてくれる図書館を欲しがっているのかも関係してくる話ではあるが、
貸本屋が欲しければ、図書館ではなく、ツタヤにレンタル本屋を作って欲しいとお願いしてみてはどうだろう?
もしかしたら、図書館とはなんぞやということをわかっていない日本人が多いことに問題があるのかもしれない。