毎日新聞の記事に以下のようなものがあった。
ロシア政府の国連教育科学文化機関(ユネスコ)委員会のオルジョニキゼ書記は、
日本のシベリア抑留資料の世界記憶遺産への登録をめぐり、
旧日本軍による「南京大虐殺」に関する資料と同様、ユネスコの政治利用であり反対するとの見解を示した。
日本が申請した「シベリア抑留」の資料に嘘があったのだろうか?
事実とは異なる嘘の申請をして、旧ソ連を貶めようとしたのであれば、政治利用であり問題だろう。
正しい事実を残すことに意味があるはずのものであり、不確かなものを残すことに意味はないはずだ。
ユネスコの人物自体が事の本質を理解していないのではなかろうか。
だからこそ、今回のような問題が発生したのだろう。
日本は「南京大虐殺」そのものが無かった、嘘であると言っているわけではない。
捏造された写真や資料を提出してまで登録しようとする行いが政治利用だと主張しているわけだ。
間違った内容を登録するなと言っているだけだ。
当然、日本が申請したシベリア抑留についても、間違いや嘘が含まれているのなら登録はすべきではない。
事実を正確に登録し残すことに本質があるはずのユネスコの事業において、そのユネスコ内部にいる人間が本質を見失っているようでは、
やはり、ユネスコ自体の改革が必要だと言えよう。
今回のロシアのオルジョニキゼ氏の主張はそのことをより明確にしたものだ。
ユネスコの人間がそもそもの本質を見失っているようではねぇ・・・
「南京事件」を登録することに問題があるのではなく、間違った資料、捏造された資料によって登録されることがダメなのだと、
筋を正そうとしても、ユネスコ自体が本質を見失っていてはどうしようもない。
こうなったら、シベリア抑留も取り消し、南京事件も取り消し、そもそも、この世界記憶遺産や、その他の世界遺産登録もすべて取り消してしまえばよい。
嘘でも登録できるのならば何の意味もない。
この事業が世界のためになっているかどうか、ユネスコの本質から見直すべきだ。
なんだか世界文化遺産にしても、自然遺産にしても、本当に良いことなのか微妙だ。
登録されたことで不自然遺産になっていたりする。
ちなみに、私は登録されたから見に行くとかせず、むしろ、登録されたら行かないです。
人ゴミとゴミが増えて見苦しいので。
日本もたまには予想外の反応をしてみたらいい。
中国による南京事件登録を「おめでとう」と反応し、何の批判もせず受け入れる。
ただし、日本も次から次へと登録申請しまくる。
通州事件、原爆投下、ソ連の不可侵条約破棄と千島列島への侵略などなど、日本以外の国にとって登録されては困るような出来事はいくらでもある。
これまで、日本は敗戦国、戦犯国ということで、日本が受けた個々の悲惨な出来事については主張してこなかった。
だからこそ、ロシアも中国も韓国もアメリカも、日本に対して強く対することができていた。
が、日本が敗戦国であることと、日本人が受けてきた悲惨な出来事は別と考え、世界に対して主張し始めたら、関係国はさぞかし困ることだろう。
戦争というのは、どこかの国がどこかの国へ一方的に酷いことをするだけではない、お互いに酷いことをやりあっているのだ。
戦敗国だからといって、一方的に責められるべきことではない。
勝とうが負けようが、やってよいこと、やってはならぬことがある。
それを一つ一つ検証し、残し、今後どうしていくべきかを考え続けることに意味があるはずだ。
そのためのユネスコでなければならないのに、ユネスコ内部の人間がわかっていない。
ダメだこりゃ!