大雨による土砂災害が発生すると、毎度毎度、「なぜこれほどの雨が降ったのか」ということに注目するが、
そこに注目したところで、人にはどうにもできないことだ。
注目すべきは、地球環境、気候の変化に対応した街づくりではなかろうか?
人が変えられるとしたら、気候ではなく、街づくりしかない。
であれば、「なぜ、これほどの雨が降ったのか」ということに注目するのではなく、「街をこの気候変化に対応させるには」という部分に注目すべきだろう。
行政が旧態依然とした姿勢で街づくりを行っているから、環境の変化についていけていない街になってしまう。
山があって、その直下に住宅街があるという街づくりに問題はないのか?
問題があるなら、それを正せるのは行政しかない。
本来、山があり、森があり、畑があり、家があるのが理想だろう。
山が崩れても森がそれを受け止め、威力を弱めることもできる。
それだけでなく、最近、住宅街に出没する熊、猪、鹿なども、本来は山に住み、山の食糧が無ければ森に降り、それでも無ければ畑の作物をとなるところが、
山から直に住宅街となるから問題となるのだ。
こういったことを考えると、やはり、人の街づくりに問題があると言えるだろう。
ここ10年ほどで顕著となってきた局地的な大雨をいつまでも異常気象として考えるのではなく、もうこれが毎年巡ってくる気候なのだと考え、それに対応した街づくりを行うべきだ。
私が10年以上も前から言っていた、「これからは、今まで通りにはいかないというのがキーワードだ」という言葉はすべてに当てはまることだ。
地球環境、気象、社会、政治、年金、医療、国際関係などなど、これまでの30年、40年、50年間のことと同じようには行かないと考えていた方がよいだろう。