マレーシア航空の旅客機がウクライナ東部で撃墜。
機体の故障による墜落ではなく、上空で突然姿を消す撃墜。
乗員乗客約300名の命が奪われた。
撃墜となると誰が?という話になる。
通常、ウクライナ上空となるとウクライナ軍が?と考えるが、ウクライナ東部となると親ロシア派武装勢力?という選択肢も出てくる。
それなりの訓練を行っているウクライナ政府軍が民間機を誤って撃墜というのは考えにくい。
それに、敵対している親ロシア派武装勢力がボーイング777ほどの航空機を飛行させることはまずない。
となると、ウクライナ政府軍側から見れば、親ロシア派武装勢力の航空機とは考えず、民間機であると考えるのが通常だろう。
さらには、撃墜されたマレーシア航空機はオランダのアムステルダムからマレーシアのクアラルンプールへ向かっていたわけで、ウクライナ西部から飛来してきた機体である。
つまり、ウクライナ政府軍から見れば、親ロシア派武装勢力側のウクライナ東部からの飛来ではなく、ウクライナ西部から飛来した民間機であることは容易に推測できる。
逆に、ウクライナ東部の親ロシア派武装勢力側から見れば、ウクライナ国内から飛来してきた航空機だと捉えてしまうことになるだろう。
しかも、それなりの訓練を行っていなかったり、航空管制なども行っていない、航空管制の情報も入手していないとなると、ウクライナ国内から飛来した政府軍機と考える可能性は十分にある。
そのうえ、14日にウクライナ政府軍の輸送機を撃墜、16日にはウクライナ政府軍の戦闘機を撃墜しているとなれば、親ロシア派武装勢力によるマレーシア航空機撃墜の可能性はさらに高まる。
その他、親ロシア派武装勢力の一派が、日本時間午後9時37分に、「An26型機を撃墜した」とソーシャルメディアで公表したという情報や、
ウクライナの情報当局長官が、武装勢力の電話盗聴の内容を記者団に公開し、「民間機だった」と報告する様子を明らかにしたという情報もある。
状況証拠だけを見れば、親ロシア派武装勢力側のミスにより撃墜されたと考えるのが妥当だろう。
単純に考えても、
ウクライナの西側にあるオランダから飛来した航空機をウクライナ政府軍が敵機と考えることはあり得ない。
親ロシア派武装勢力がウクライナ西部から飛来したマレーシア航空機をウクライナ政府軍機と思い攻撃した可能性の方が高い。
14日に輸送機、16日に戦闘機が撃墜されていたのだから、ウクライナ東部上空は避けて飛行すべきだったのかもしれない。