2014サッカーワールドカップ開幕戦、ブラジル対クロアチア戦の西村主審のPKジャッジに対する批判があるようだが、


その中に、


「チャンピオンズリーグの試合をさばいていれば・・・」とか、「プレミアリーグでは・・・」といったものがある。


ワールドカップはチャンピオンズリーグでもプレミアリーグでもない。


プレミアリーグならあの程度のボディコンタクトで倒れたとしてもファールにはならないと言っている者もいるが、


ワールドカップであり、プレミアリーグではない。


さらに、プレミアリーグが世界の基準を決める場ではない。



あの場面では、クロアチア選手がボールを受けたブラジル選手の両腕を両腕で抱え込むようにしていた。


明らかに上半身を両腕を使って拘束している状態であり、サッカーの正しいチャージではないし、


正しいチャージをするのならば、両腕を抱え込むような格好をすべきではない。


ボールを受けた選手、ボールを保持している選手に対して行える正当なチャージはショルダーチャージであり、


腕を使って相手の腕を抱え込むことは反則行為である。


あの場面でブラジル選手が倒れなくとも、反則行為に変わりはない。


プレミアリーグでは見逃されるとしても、そもそものルール上反則行為なのである。


むしろ、プレミアリーグで許されていることの方が問題だろう。


あたかも、プレミアリーグやヨーロッパでのサッカーが正しいかのような批判の仕方はすべきではない。


事の本質をしっかりと見極める必要がある。



あの時、マリーシアを心得ているブラジル選手に対し、両腕を抱え込む形でチャージしたクロアチア選手の判断が甘かったというのが実状だろう。


例えがっちりと両腕を拘束していなくとも、そのような形でボディコンタクトした時点でクロアチア選手の方が不利になるのは当然。


自ら不利な状況を作り出しておき、それが審判によってファール判定されたからといって、審判を批判するのは筋違いだ。


審判にファール判定、PK判定するかしないかの選択肢を与えたのはクロアチア選手だ。


ブラジル選手はその機会を逃すことなく利用したということだ。



サッカー先進国ではない日本の審判員だからみたいな理由での批判ではなく、あのプレー、あのチャージの仕方がサッカールールから見てどうだったのかを考えるのが本質だ。




審判の判定ということでは、スペイン対オランダ戦において、スペインにとっては気の毒と思えるものがあった。


ボールをはじき出そうとしたスペインGKに対し、オランダ選手が体をぶつけて競り合いをしており、それが原因でボールをはじき出せなかったのでは?と思える場面があった。


ジャンプしている選手に対し体をぶつける行為は着地時の危険性もあり反則になる場合がある。


審判が反則として試合を止めていたら、直後のスペインの失点は無かっただろう。


そしてもう一つ、


スペインが攻めている時、ゴールエリア前でスペイン選手が倒されたが、ボールは別のスペイン選手に渡り、チャンスとなった時点で審判が試合を止めた。


通常、ファール行為があったとしても、ファールを受けた側が有利な状況で試合が進んでいれば、一時的にファール行為については流すことがあるが、


この場面では、ファールを受けたスペインにとって有利な状況でボールが繋がっていたにもかかわらず、試合を止めてフリーキックとなった。


スペイン対オランダ戦を見ていた私個人の感想としては、


スペインにとって、1点失わずに済み、1点とれたかもしれないしれない試合だったな。


というもの。


まぁ、1点失わず、1点とれていたとしても、1対5が2対4だから、結局は・・・


でも、サッカーには試合の流れとういものがあるから、やはり、どうなっていたかわからない。



すべてはその時の審判のさじ加減というものだ。


西村主審の判断もそのさじ加減の範囲内であって、誤審ではないだろう。


これから日程が進むにつれて、そういった場面がたくさん出てくるはずだ。