2週連続で大雪となった関東。
埼玉県秩父地域からの自衛隊派遣要請に対し、埼玉県が適切に対応しなかったことを報道などにより指摘されているが、
報道番組によると、自衛隊や新潟県、長野県などからの除雪車による除雪作業が思ったように進んでいないとのこと。
理由は、
雪が水分を多く含んだことで重くなり、作業効率が大きく低下したこと。
こんなことは少しでも雪を知っている人であれば容易に予測できる。
特に関東であれば、降雪後の気温上昇によって水分が多くなることは誰でも知っていること。
あれだけの積雪がある状態で水分を多く含めば、想像もつかないほどの重量となる。
そして、時間が経過すればするほど、雪は自重によっても圧縮され、硬さを増す。
当然、重機での作業でも効率が悪くなる。
効率が悪くなれば除雪作業は思ったように進まず、孤立集落はその分長い時間孤立状態が継続する。
こうなることが予測されるからこそ、
14日の降雪量、積雪量から判断し、14日中から除雪作業を開始しておくべきだったのだ。
90センチ降り積もってから除雪作業を開始するのと、30センチ降り積もるごとに除雪作業を行っているのとでは、確実に30センチごとの作業の方が安全性も高く、作業効率も良いはずだ。
このようなことは、小中学生レベルの理科の知識と、雪との触れ合いが少しでもあればわかるはずだ。
なぜ、埼玉県は14日から何らかの対応を開始しなかったのか?
14日の降雪中から主要道路の通行だけでも確保していれば、孤立集落への対応も早く行うことができたはずだ。
埼玉県内に住む私としては、14日の雪の降り方と夕方の積雪を見て、「なぜ、この状態で除雪作業を行わないのだろう。このまま降り止むまで何もしないつもりなのだろうか?」と思ったものだ。
案の定、私の家の近くの国道にて大型車などが走行不能となり、長時間渋滞状態となった。
自衛隊派遣要請が遅かったことだけではなく、現状から今後を予測するという危機管理の在り方すら確立されていないことも大問題だろう。
上田埼玉県知事は福岡県出身とのことなので、雪がどのようなものなのか理解できていなかったのかもしれない。
だとしても、秩父地域からの要請を雪に対する知識の少ない自分の頭で勝手に判断して即応しなかったことは間違った対応だと断言できる。
雪に対する知識が少ないのであれば、自分勝手に判断せず、知識や対応策を持っている人に相談するなりの対応をすべきだろう。
埼玉県庁職員の中に雪国出身の人はいないのだろうか?
結局は、他人事なのだろうか?
今回の大雪被害は、
大雪がもたらした被害だけではなく、大雪をボケーと眺めていただけの行政がもたらした被害でもある。