日本の自動車会社は確実に強くなっている。


これまで長く続いてきた円高という自動車輸出にとって大変不利な状況下でも、生き残るべく努力、闘い続けてきた結果、


巨大市場中国での日本車販売不振などものともせずに業績を伸ばしている。



トヨタとフォルクスワーゲンの首位争いでは、巨大市場中国で販売台数を稼いでいるフォルクスワーゲンが反日デモで激減したトヨタよりもはるかに優位な状態にあるはずだが、


トヨタの販売台数は中国での販売台数激減の穴を埋め、それ以上に伸ばしている。


中国が反日国家でなければフォルクスワーゲンとの差はどれほど拡大しただろう?



これまでの円高時代に鍛え上げた技術力、販売力、経営力が、少しの円安によって大きな効果をもたらしているのだろう。


その効果は、巨大市場中国での販売不振をも埋めてしまうほどのものということだ。


もしかしたら中国市場なしでも日本の自動車会社は快走できてしまうのかもしれない。


そんな力を身につけてしまえば、今後恐れるものは何もない。



それに比べ日本の家電業界は・・・


ちょっとの円安で業績をアップさせている自動車とは異なり、円安効果が出ているのか出ていないのかぱっとしない。


ソニーは円安と株価上昇で一時的に黒字になったが、またすぐに赤字。


パナソニックはまたまた不採算部門を海外へ切り売り。


自動車業界との違いは何なのだろう?


自動車業界は消費者が求める燃費性能、安全性能、信頼性を堅実に高め、最近では自動車本来の楽しさまでも考えるようになってきた。


家電業界はどうだろう?


本当に消費者が求める性能、信頼性、楽しさにこたえる製品を作ってきたのだろうか?


そうだとしたら売れているはず。


実にわかりやすい。


無駄に高機能で変化の乏しい見飽きた製品ばかりなのでは?


半導体を作っていても、それを組み込んで大量に売ることが出来なければ意味が無い。


誰でも低コストで作ることができるものをいつまでも作っているというのもどうかと思うが、


そもそも、そのような部品を必要とする製品が売れないようでは・・・



自動車業界と消費者との距離、家電業界と消費者との距離、ここに違いがあるのではないだろうか。