アメリカのアップルコンピュータが株主への配当のために社債を発行して配当のための資金を調達するそうですが、

スティーブ・ジョブズ氏は、利益を今後の開発やいつでも素早く動くための資金としてストックしておくべきだというようなことを言っていたようです。

そうすることによって、常に先進的な製品を開発し、展開する際にも他に遅れを取ることのない企業であり続ける。

それが、企業としての価値を高め、その価値を維持し続け、結局は、株主にとっての最大の利益にもなる。

しかし、そのスティーブ・ジョブズ氏が亡くなり、アップルコンピュータは方針を転換。

さて、どちらの考え方が正解なのでしょうか?



株主への配当のために借金を抱えるとか、開発費を削減するというのは、企業の発展にプラス?



配当という目先の利益を求めることによって、借金の無い健全性を失わせ、展開速度を鈍らせる、さらに悪化すれば魅力的な製品開発にも影響を与えかねないことになるというのは、

実は健全な株主にとってはマイナスなのでは?

魅力的な企業が常に魅力的であり続けるよう支援したい、その企業の考え方や思いに賛同したい、そういう思いでその企業の株を購入するという、本来の株の在り方が、

今では配当目当てや株の短期的な売買によって差益を得るといった株投資がほとんどとなっています。

スティーブ・ジョブズ氏が言っていたことは、本質を見失っていない、筋の通った内容だったのです。

今は、配当や株売買での利益ばかりを追い求めるという、本質を見失っている状態。

よく言うマネーゲームでしかなくなってきています。



日本でのバブル景気からのバブル崩壊、アメリカでのリーマンショックなどは、本質を見失った投資の結果だったはず。

こういった以前の出来事でも変わることなく、まだまだ本質を見失っている状態なのでしょう。

ある意味、「カネ」というのは麻薬的なものなのかもしれません。

近い将来、再び、同じことを繰り返すことになるでしょう。





本質を見失わず、しっかりと筋の通った考えを持っていたスティーブ・ジョブズという人物を失ったアップルコンピュータが今後どのように発展するのか、楽しみでもあり、不安でもあります。



本質を見失わずに筋を通すことの大切さが見えてくるのではないでしょうか。



スティーブ・ジョブズ氏を身近に感じることができ、わずかでも勇気をもらえる彼の演説(式辞)です。