中国は尖閣諸島について、韓国は竹島について、それぞれ自国の正当性を世界に広報しています。
日本は外務省のサイトに掲載している程度の広報にとどまり、積極的に世界にアピールしているとは言い難い状況です。
先日も国連総会で中国代表が日本を盗人呼ばわりしましたが、それに対し日本は「領土問題は存在しない」という言葉で対抗しています。
中国が世界に自国の正当性を積極的に主張、もしくは、洗脳しようとしている中、日本は「領土問題は存在しない」と繰り返すだけでよいのだろうか?
建前だけで済ませていてよいのだろうか?
建前上は領土問題は存在しないと言いつつも、現実は国連総会でも言い争ったように「争い」が存在している。
建前を重視して「領土問題は存在しない」を繰り返しているうちに、中国による情報戦略が進み、効果が出始めた時には手遅れになるのではなかろうか?
日本政府は現実をしっかりと見据え、中国による情報戦略に対抗すべく即時に動き出すべきだと思う。
そもそも、「領土問題は存在しない」と繰り返すことは、あの韓国も竹島について同様のことを言っている。
つまり、日本の対応は韓国と同レベルということになる。
韓国と同様のことをしていてはダメだ!
世界に対し日本は別格だと認識させるためにも、尖閣問題について「領土問題は存在しない」と突っぱねるだけでなく、もちろん、武力で解決するわけでもなく、
しっかりと中国に向かい合い、高レベルな話し合いと世界の客観的かつ平等な判断により解決をはかるべく動き出すべきだ。
中国との尖閣問題に対しそのように動き出すことによって、韓国との竹島問題、ロシアとの北方領土問題についても有利に働くことだろう。
日本が自ら動き出すことによって、中国、韓国、ロシアよりも一段上の立場に立つことができるはずだ。
日本が自ら尖閣問題を国際司法裁判所に提訴し、正当性を世界にアピールしている中国がそれに応じなかったならば、世界は中国がアピールしている正当性を疑うことだろう。
逆に、中国が応じたならば、竹島問題での韓国、北方領土問題でのロシアの立場は弱まるだろう。
まぁ、国際司法裁判所において尖閣諸島が中国の領土だと決定される可能性もあるが、
日本の行動が世界から評価されることは間違いないだろう。
このまま「領土問題は存在しない」と突っぱね放っておいて、中国との情報戦に負けないよう努力し続けるか、
ある意味、一か八かという内容ではあるが、中国、韓国、ロシアとは別格だということを世界に認識させ、すべての問題において有利な状況をつくりあげたうえで国際司法裁判所で争うか
2国間の領土問題だからといって、対中国しか考えていないようでは既に中国に負けていることになる。
中国は対世界を考え情報戦を開始しているのだから。