尖閣諸島を国有化するならば、それを機に竹島問題、北方領土問題に対しても効果的な戦略をとるべきだったのではないだろうか?


今の日本政府のやり方では、尖閣諸島を国有化したら、本当にただ国有化しただけで終わってしまう。


中国に対してこれほどまでの影響を与える出来事を、ただの出来事で終わらせてしまうのはバカだ。



私ならば以下のようにするだろう


尖閣諸島を国有化するが、その前に、これほどまでに中国や台湾が自国領だと主張するのであれば、その主張を受け止め、国際司法裁判所にてしっかりと話し合おうと提訴を持ちかける。


日本が国有化をちらつかせて中国が騒ぎ出せば、世界の目も日中に注がれることとなる。


そうなったところで、これまでの「領土紛争は存在しない」という日本の立場を国有化という出来事を機に国際司法裁判所でしっかりと話し合うという立場に変更する。


国有化するにあたって、自国領だと主張する国としっかりと話し合いたいという理由でよいだろう。


そのために国際司法裁判所に提訴する。


世界の目が注目している中、これに中国が応じなければ、中国の主張は信頼性の低いものだと世界に認識されるだろうし、


中国が応じたとしても、これまでの経緯、資料などから日本が有利であるのは変わりない。



そしてさらに重要なのは、


中国が応じた場合、尖閣問題で日中が国際司法裁判所で話し合うけども、韓国は?となるだろう。


国際司法裁判所への提訴に中国は応じたが、韓国は応じないとなると、韓国の立場や主張は弱くなるだろう。


これと同じことが北方領土問題でも当てはまる。



つまり、尖閣問題について日本側から国際司法裁判所に提訴することによって、尖閣問題でも竹島問題でも北方領土問題でも日本がさらに有利な状況になる。


尖閣諸島の国有化がその戦略を行うよい機会だったと思うのだが、


日本政府はただ国有化しただけで終わらせ、国有化するという出来事を次なる戦略へ活用しなかった。


実にもったいない政治、外交の仕方だと思う。




これまで、「尖閣諸島において領土紛争など存在しない」と言っていたのを、国有化を理由に「異議のある国と話し合うために国際司法裁判所へ」と立場を変えれば、


尖閣問題はもちろん、竹島問題、北方領土問題でも日本がまたひとつ有利になるのに・・・・


日本政府にはもっと全体を見ながら外交戦略を練ってもらいたいものです。