北九州市での震災がれき試験焼却が行われ、フィルターに付着した灰から1kgあたり30ベクレルの放射性セシウムが検出された。
焼却炉に残った灰からは検出されなかった。
国の埋め立て基準値は8000ベクレルですので、国の基準を大幅に下回った数値ということです。
ちなみに、一般食品の基準値は1kgあたり100ベクレル。
飲料水は1kgあたり10ベクレル。
国の基準によれば、この焼却灰を直接食べたとしても、放射線によって死んだり病気になることはないでしょう。
むしろ、他の要因で病気になりそう。
とは言っても、数値が0ではないのは確かです。
しかし、原発事故が発生する以前でも0ではなかったでしょう。
なぜなら、1960年代からアメリカや旧ソ連などが原爆実験を行っていましたし、1986年にはチェルノブイリ原発事故も発生しています。
日本から遠く離れた地での出来事ですが、それでも日本で計測される放射線量は増加傾向にありました。
今では原爆実験は地下で行うのが通常となり、放射性物質が大気中にばらまかれることはありません。
それによって放射線量は減少傾向にあったのですが、福島第一原発によってまた・・・・ といった感じです。
岩手、宮城の震災がれきの放射線量に問題ないことが、群馬県中之条町、埼玉県、福岡県北九州市などでの試験焼却によって明らかとなったわけですが、
私が以前から言っていたとおり、やはり、関東の方が放射線量が高いようです。
関東地方で岩手、宮城の震災がれき受入反対を訴えるのはナンセンスです。
現に、千葉県柏市ではごみ焼却灰から高濃度の放射性セシウムが検出され、埋め立てが進まず、焼却場敷地内に保管したままとなっていますし、
葛飾区の公園駐車場の土から1kgあたり250000ベクレルの放射性セシウムが検出されています。
焼却灰でもない、普通に存在している土から250000ベクレルが検出されている関東。
濃縮されている焼却灰から30ベクレルが検出されている震災がれき。
どちらがより安全かは明白です。
もちろん、関東全域でのことではありませんが、降雨などによって水の流れが集まる場所では予想以上の放射線量が各地で計測されることでしょう。
関東では震災がれきの放射線量を心配する以前に、自分たちの地域の放射線量をしっかりと把握することが大切なのです。
もし、30ベクレルで人体に影響が出るのであれば、都内の250000ベクレルって近付いただけで・・・・・
でも、今のところ謎の死を迎えた人は出ていないようです。
人間も意外と丈夫なのかもしれません。
広島、長崎に原爆が投下されたとき、数十年は植物も生えない死の土地となるだろうと言われていました。
しかし、今はどうでしょう。
あの放射線を思いっきり浴びた地にはしっかりと植物が育ち、人も生活している。
それに、広島県民、長崎県民が他地域に比べてがん発生率が高いという話も聞いたことがありません。
30ベクレルで震えが止まらない人は関東、福島、広島、長崎に来たら発狂してしまうのではないかと変な心配をしてしまいます。
放射線よりも恐ろしいのは人間の精神や考え方なのかもしれません。