不法操業を行っていた中国漁船の取り締まり中に、その漁船員により韓国海洋警察官1名が刺殺され、もう1名も重傷を負った事件。


中国政府の報道官による会見では、


中国政府はこれまでしっかり取り締まっていたがという前置きとともに、


韓国政府と対応を協議するとか、


韓国政府の人道的対応を望むといった内容を述べるにとどまり、


中国国民が韓国国民を殺害したことに対する謝罪などは一切ありませんでした。



これを解釈すると、


中国政府は間違ったことなどしておらず、


今後も同様の取締りを続けるのみで、


中国の経済力、軍事力を後ろ盾に韓国政府にはおとなしくしてもらう。


中国漁船の乗組員には何もせずに送還しなさい。


ということでしょう。



定められた法律、国際的な常識にのっとって正しく職務を遂行していた警察官を、


定められた法律を無視し、不法に海洋資源を搾取していた人間が殺害したにもかかわらず、


中国政府は何事もなかったことにしろと言っているに等しいわけです。


つまり、中国政府は他国との関係において、法律や国際的な常識など一切考慮しないと宣言しているも同然。



経済力、軍事力によってすべて自国の優位なように、自国の思うままにしようとする。


そういった体質がここ数年さらに強まっています。


東シナ海や南シナ海の海底資源を見つけては、ここは中国の領海だと主張し、軍事力を背景に実効支配してしまう。


ん?これは侵略?


そのうち、日本海や沖縄近海も中国の領海だと主張するのではないでしょうか。


世界の常識、国際常識、国際法が一切通用しない国を相手に今後どのように対応していくべきか。



今回の事件は中国国民の暴力により韓国国民が亡くなったわけですが、それを中国の軍事力、言わば暴力で黙らせようとしているように見えてなりません。


暴力沙汰を暴力でなかったことにする。


人道的な対応とは思えませんし、世の中に神がいるならば怒ることでしょう。


神をも敵にするつもりなのか。


中国にとっては人の命とはなんなのでしょう。


もし、自国民の命の重さを軽く見ているのならば、他国民の命などなんとも思わないのでは?


ぜひ、中国政府には人道的な対応をしていただきたい。


と、逆に言葉をお返しします。




この事件、日本も台湾もフィリピンもベトナムもインドネシアも他人事ではありません。


協力して国際法の遵守を中国に訴えていかなければ。


しかし、国際法も無視するような国が国際的に力を持つというのは恐怖です。


世界的に考えていかなければなりません。


アジアはもちろん、欧米との協力も必要でしょう。