【最終回】私たちの馴れ初め ~電車男を超える感動のラブストーリー?~⑭ | ヲタ夫と子育て奮闘記  ~ アイドルオタクの夫を生暖かく見守る妻のブログ ~

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アイドル大好きなキモヲタ夫と結婚して既に5年。
2007年7月には二人の子供も生まれ、私は毎日子育てに奮闘。
夫はアイドルの追っかけとたまに子育てをしています。

この記事は


私たちの馴れ初め①

私たちの馴れ初め②

私たちの馴れ初め③

私たちの馴れ初め④

私たちの馴れ初め⑤

私たちの馴れ初め⑥

私たちの馴れ初め⑦

私たちの馴れ初め⑧

私たちの馴れ初め⑨

私たちの馴れ初め⑩

私たちの馴れ初め⑪

私たちの馴れ初め⑫

私たちの馴れ初め⑬


の続きです。


やっと最終回。終わらせられる・・・よかった。ホッ


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


ヲタ夫が私の心の中心に来た。


でも。



そんなこと、言い出せるわけもなく。


散々振り回して、


散々、無碍にして。


いまさら言える訳ないじゃない・・・よね。



そんな時、親戚のおばちゃんから


1枚のチケットをもらった。



それは


横浜のとあるホテルの”ペアディナー券”



叔母ちゃん「のりこちゃんも、デートする相手とかいるでしょ~?


私は何度も行ってるから、これあげるわね。」




・・・・・・デートする相手・・・。


そんなのいないもん(´_`。)




女友達を誘ってもいいけど・・・



でも・・・でも・・・


これはいいきっかけかもしれない。


今までのお詫びも兼ねて、思い切って、誘ってみようか。



というわけで、電話をしてみることに。



プルルルルプルルルル



私「あ、もしもし ヲタ夫君?」



ヲタ夫「あ、のりこさん、どうしたの?」



私「えっと、あの、いや、なんか


横浜のホテルのディナー券をもらったんだけどね。」



ヲタ夫「うん。」



私「・・・・・・・・・・いや、まぁ、別に誘ってるわけじゃないんだけど!」



(10年前からツンデレは存在してます。)



ヲタ夫「え?もしかして、一緒に行っていいの?」



私「べ、べつに、来てくれなくてもいいからねっ!」


(10年前のツンデレの提供でお送りしております。)



ヲタ夫「いやいや、いくよ。楽しみだな~。(-^□^-)」




・・・・・・・・・・・・というわけで、ろくに誘えなかった割に


しっかりと行くことが決まったディナー・・・




当日。



待ち合わせ場所に時間通りに向かう私。


今日の服装は、ホテルのディナーということで


それなりのスカートとジャケット。


低めではあるがヒールがあるパンプス。


ディナーっていっても、そこに行く前に中華街とか歩いたりするだろうし


あんまり正装しなくてもいいよね・・・。



そんなことを考えながら、待ち合わせ場所に着くと


そこには




ヲタ夫と子育て奮闘記  ~ アイドルオタクの夫を生暖かく見守る妻のブログ ~-ヲタ夫





超・カジュアルなヲタ夫が。


それ、1週間限定で付き合ったときに適当に選んだユニ○ロのTシャツだね・・・。


ジャケットもG○Pだよね。



私「そ・・・それで行くの?」


ヲタ夫「え?なにが?」


私「ホテルのディナーだよ?」


ヲタ夫「・・・・・マズイ?」


私「う~~~~ん。だ、大丈夫じゃない?」



いろいろな引け目があって、あまり強いこともいえず。




横浜に到着。


コスモワールド(遊園地)や、みなとみらい、中華街や元町と、


なんだかステキデートのようなコースを歩き回るものの、


会話といえば、もっぱら


ヲタ夫「というわけで、モー娘。のへそで寿司を食べてたなっちはイケてたよ!」


ヲタ夫「この辺でアイドルが中華街食べ歩き!みたいな企画やってないかな。」



・・・・・・・なんてステキなアイドル談話。





そんなこんなでPM6時。


そろそろディナー予約時間になり、ホテルへ。


エレベーターに乗り込み、何の気なしに壁に貼られているポスターをみると


ディナーコース 1万8千円 ・・・ 2万5千円 ・・・ 5万円・・・


え?!(゜д゜;)


そ、そんなに高い店なの?!



”券があるから、無料だし”・・・そう思ってあまり下調べをしてこなかったけど


これは思った以上に高いお店なのではないか・・・


となると、ヲタ夫の服装は・・・・・・・・・大丈夫なのか?




どっと汗が出てくる。


しかし、私がそんな思いをめぐらせていることなど


露ほどもしらないヲタ夫。


ヲタ夫「何が食べられるのかな~。楽しみだな~。(^O^)」



なんというノー天気ぶり。




そして、とうとうエレベーターも最上階へ到着。



そこには、初老のウエイターが仰々しく待っていた。



ウエイター「お待ちしておりました。こちらへどうぞ。」



そういいながら、顔を上げるウエイター。


私たち(というか、主にヲタ夫)を見た瞬間、怪訝な表情に。



ウエイター「ええっと・・・ご予約ののりこ様でよろしいでしょうか?」


私「は、はい。」


ウエイター「・・・・・・・・そ、それではこちらの席へどうぞ。」



明らかに動揺しているウエイター。


連れられて店内にはいると


どーんと生花がかざられており、


ピアノの生演奏、きらびやかな夜景、


そして豪華なテーブルを着飾ったご婦人、紳士が囲んでいる。




ヤバい。


これは、明らかにヤバイ・・・。(・・;)



私の服装ですらドレスコードギリギリ?と言う感じなのに、


ヲタ夫ときたら・・・



ユニ○ロのTシャツに穴の開いたボロイジーンズ。



帰ったほうがいいんじゃなかろうか?(°Д°;≡°Д°;)



とはいえ、「やっぱり帰ります」なんていう言葉を言い出す勇気もなく


ただ黙ってウエイターの後についていくのが精一杯。



そして案内された席は、


レストランの一番隅っこでした\(^O^)/




明らかに末席。


しばらくすると、ウエイターが


「こちらはサービスになります。」


と、シャンパンをグラスに1杯ずつ持ってきてくれた。



しかし、食事が進むにつれ、シャンパンは飲み終わってしまい、


せっかくだから、何か飲み物を注文しようかということで


リストの中から安めのワインを注文することに。



ヲタ夫がウエイターを呼び


ヲタ夫「このワインを1本ください。」


というと


ウエイター「あの・・・こちらは別会計になりますがよろしいですか?


別会計ですよ?


本当にいいんですか?」



いやいや、このワインは無料じゃないってことぐらい


わかってますってば(°д°;)



どうやら、ウエイターからは、


完全に”間違ってこの場に来てしまった貧乏人”


と思われてしまったらしい。




私「ねぇ・・・完全に、舐められてるよ、私たち。」


ヲタ夫「ほんとだねぇ~あはは。(^O^)」


あははじゃないだろ!あははじゃ!




その後、コース料理も中盤に差し掛かり、ソルベを食べていると


ウエイターがひょっこりやってきた。



次の料理かな?と思って振り向くと


ウエイター「あの~・・・お客様にお出ししていた料理なんですが


お持ちいただいた券のコースよりも、


一つ安いコースを間違ってお出ししていたようです。」



何も気が付かずに食べ進めていたのだが、


どうやら、実際食べられるはずのコースよりも安いものを出されていたらしい。




ウエイター「それでですね。


お詫びということで、コースにはないサラダをお持ちしようと思うのですが・・・



サラダはお好きですよね?



お好きですよね?」



なぜかお詫びのはずなのに”お好きですよね?”と高圧的な態度のウエイター。



・ヲタ夫「は・・・はい。」


ウエイターの迫力に負けて、サラダを食べることに。



出されたサラダを食べながら、二人でこそこそと話す。


私「安いコースの代償の割には、

ファミレスのグリーンサラダに毛が生えた程度のサラダなんだけど・・・?」


ヲタ夫「クククッ。ほんとだね。クククッ(^~^)」



妙に楽しそうだな、おい( ̄_ ̄ i)



コース料理もすべて食べ終わり、お会計タイム。




追加注文したワインだけなので数千円で済み、店を出ようとすると


ウエイター「お待ち下さい。」


と呼び止められる。


???と疑問に思いながら振り向くと、


たくさんのキャンディが入った籠を突き出された。




ヲタ夫と子育て奮闘記  ~ アイドルオタクの夫を生暖かく見守る妻のブログ ~-キャンディ


ウエイター「こちらの飴は


強制になっております。」



飴が強制?Σ(゚д゚;)


サービスじゃなくて?


逆に貰わないとペナルティがあるのか??



私「え・・・?えっと~・・・。」


反応に困っていると


さらにぐいっと籠を突き出され、


ウエイター「強制になっておりますから!」



よ・・・よくわからないけど、強制なら貰うしかない・・・のよね?



ヲタ夫と私、ひとつずつ飴を貰い店を出る。




エレベーターに乗り込んだ私の頭の中は


疑問と怒りでいっぱいだった。



「ドリンク・・・別会計になりますよ?」


「サラダはお好きですよね?」


「飴は強制になります。」



どう考えてもお客に対して失礼じゃない?


ひどくない?



イライラしたままホテルロビーをでたところで


後ろからついてきたヲタ夫が急に



ヲタ夫「プププ。あははははは。ぎゃははははは(^O^)


クククククッ。ヒヒヒ、ヒーッヒッヒッヒヒヒ。ブハッ:゙;`;:゙;`;・o(ロ≦〃)」



大笑いしだした。



私「な、何がおかしいの?」



ヲタ夫「だ、だって、サラダはお好きですよね?だって!!


飴は強制です。だって?!


これを笑わないで、いつ笑うの?!


ギャハハハハハ。」



腹を抱えて、地面に倒れそうなぐらいの勢いで笑うヲタ夫。



そんな笑い転げるヲタ夫を見ていたら、


私もなんだか無性におかしくなっていた。


さっきまで腹が立っていたはずなのに。




そう。


もともと無料で貰った券。


身の丈にあってなかったのだ。


ドレスコードを間違え、テーブルマナーもままならず、


そんな調子の私たちに、ウエイターを罵倒する権利など



ない。






そして、この人は強い人なのだ。


そんなハプニングやトラブルなども笑い飛ばせる


マイナスもプラスに変えて笑うことができる


強い人なのだ。





アイドル好きの、オタクだけど


その瞬間は私の目に、ヲタ夫は輝いて見えた。




一通り笑い終わると、急にしょぼんと申し訳なさそうに


ヲタ夫「ごめんね・・・俺のせいで正当なサービスが受けられなくて。」


と謝ってきた。



私「ううん。いいの。もう、いいの。」


本当に、もう、どうでもいいことだった。





駅までの道を二人で歩きながら、


ヲタ夫に一つの質問をぶつけてみた。



私「ねぇ、ヲタ夫君はどうして私のこと、好きになったの?」



すると、ヲタ夫はポツンと答えた。



ヲタ夫「えっとね・・・


守ってあげたかったの。」



私「え・・・・?」



守る???


私を???



ヲタ夫「いろんなことに頑張ったり、むきになったり、見栄張ったり。


そんなのりこさんを守ってあげたいなって思ったの。」



私「・・・・・・・・・・・・・・・。」




私が


「このキモヲタ!寄るな触るな近寄るな!」


と言い続けていたのに


この人は、私のこと、そんな風に見てたんだ。



「オタクなんて底辺の人間!」


そんな風に思っていた私を、そんな風に思っていてくれたんだ。



人間に上も下もない。


あるとしたら、そんな風に思っていた私自身の心が底辺だ。





そう気が付いた私の口からは自然と言葉が出てきた。



私「ヲタ夫君、好きです。付き合ってください。」



ヲタ夫「!!! はいっ!」




帰りの電車内で食べた”強制の飴”の味は今でも忘れられない。










その後、私とヲタ夫は3年の交際を経て結婚した。



うっかりだー!


うっかりミスだー!



だって私は、カッコよくて、お金持ちで、オタクじゃない人と結婚したかったんだもの!




で、そのままうっかり1年経ち


2年経ち、3年経ち、4年経ち、5年経ち・・・


もうすぐ6年、夫婦やってたりする。




でも、このまま、うっかり、ほんとうっかり、


50年後も100年後も


夫婦でいたいと思ったり・・・しないこともないんだけどね。











長い間、お付き合いいただきましてありがとうございました。

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◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


ギャー!


こんなこと書いて・・・もう出歩けないっ!


恥ずかしくて生きていけそうにないっ!


ぎゃぼー・・・・。




とはいえ、やっとこさ最終回まで書き終えました。


途中、息切れしましたが、なんとか書ききれて、肩の荷が下りました。


書き出した手前、やめるにやめられなかったけど、


もうこんな辱めは二度と受けたくない・・・orz



明日からはまた、元の調子でヲタ夫のどんびき行動を書いていきたいと思います。


ふう。