どうも、投資家スロッターのヲ猿です。

 

メルマガ『トレードを始める方がまずすべきこと』の第四回配信です。

 

今回のテーマは『トレードする商品を1つに決める』です。

 

【1】

 

一口にトレードと言っても、個人が取引可能な金融商品には様々なものがあります。

 

FX(外国為替証拠金取引)、株(現物)、株(信用)、コモディティ(金銀原油小麦など)、債券、オプションなど・・・上げればキリがありません。

 

では、これらのうちのどれを取引するのが良いか、あるいはどういった組み合わせで、あるいはすべて取引した方が良いのか、初心者のうちは迷うことでしょう。

 

初心者の時に商品選択としてすべきことは、『トレードする商品を1つに決める』ことです。

 

今回はなぜそうすべきなのかの解説および、どの商品がお勧めかについて軽く解説していきます。

 

【2】

 

まず、トレードは難しいです。

 

当たり前ですが、世界中のプロが同じ土俵に立って、利益の取り合いをするわけですから、初心者が勝ち組に入るのは非常に難しいです。

(金融商品のトレードは誰かが損した分、誰かが勝つという準ゼロサムゲームです)

 

相手は何年何十年もの経験とノウハウが備わっている歴戦のプロや、資金力にモノを言わせてレート操作や情報操作、それに伴う幅広い手法を用いる圧倒的有利な者達です。

 

かつ、チャートの性質というのは金融商品の種類によって様々です。

 

さらに、時間足(ローソク足更新の期間)や時間帯によって変化し、それらが同じで商品も同じであっても時代と共に変化します。

 

個人が、そんな多種多様で変化の激しい相場の中で、かつプロを相手に戦えるスキルを養うには相当な時間と努力を要します。

 

あらゆる金融商品のトレードのプロになるのは非現実的です。

 

なれたとしても何十年という期間を要し、変化に対応する為にはすべての商品を常に触っていかなくてはなりません。

 

なので、弱小な個人がトレードで成果をいち早く上げる手段として取れる行動は、『とにかく一つの商品を極める』ことです。

 

トレーダーとして一人前になる(生計を立てられるようになる)には、とにかく安定して勝てるようにならなければなりません。

 

逆に、一つの商品さえ安定して勝てるようになれればそれはもう立派なプロです。

 

複数の商品に手を伸ばすのはその後でも全然遅くはありません。

 

また、長期投資においては連動する複数の商品の売買を組み合わせることでリスクを最小限に抑えるノウハウ(簡単に言えばヘッジと言います)も必要になってきますが、それは十分な資金が用意できてからで問題ありません。(それこそ億単位の)

 

デイトレーダーなどの短中期のトレードでヘッジを行う必要はほぼありません。

 

逆に資金が少なく、短中期でトレードをするのであれば、ヘッジを行わず、最も自分が得意とする商品に特化して回した方が圧倒的に効率が良いです。

 

以上のような理由から、初心者が最低限勝てるトレーダーになる為にはまず、『トレードする商品を1つに決める』ことがほぼ必須となるのです。

 

【3】

 

では、商品を1つに絞るとしてどの商品を対象とするのが良いでしょうか?

 

これに関しては正直向き不向きがあるので、正解というのはありません。

 

向き不向きというのは、ライフスタイルとの兼ね合い、資金量および取れるリスク、性格面によるものです。

 

それらの兼ね合いによってその人にとって最善のトレード商品というものは変わります。

 

『トレードを始める方がまずすべきこと』第一回『とりあえずデモトレードしてみる』では、まずは『FX』のデモトレードをしてみるのが良いという風に述べましたが、それは取引という行為自体の感覚を掴む、用語を覚えるという面で効率が良いからです。

 

いざ、自分が長く着手していく、つまりは勝ちを狙いにいく商品として『FX』が最善という訳ではないので注意してください。

 

以下では、初心者でも手を出しやすい商品について、個別の特徴と、どんな人に向いているのかについて述べます。

 

※以下はあくまでヲ猿個人の見解です。絶対の正解ではありません。

 

▼FX

FXの長所は、最大レバレッジが個人で25倍(現在10倍規制検討中)、法人で実質約100倍という高い水準にあること、土日を除く24時間取引可能であること、流動性が高く値動きが盛んで約定が早いことなどの理由により、勝てる手法を確立すれば高い利回りを得ることが可能な点です。その反面、難易度は高いです。難易度が高いと言うかトレード手法の幅が狭まります。株は長期投資で塩漬けという手段も取れますが、FXでそれはできません。なぜなら株は企業の業績に比例した絶対評価であるのに対して、FXは通貨間の相対評価であるからです。株は企業および経済の成長に伴って長期的には上がっていくのが基本ですが、FXにはそういった長期の基本的目線というものがありません。また、ファンダメンタルズが極めて通用しにくいです。株は決算の値に素直に動きます(決算日以前の値動きに織り込まれることはあっても)が、FXは個別の経済指標に対しては発表前から発表後にかけても発表値と全く関係ない動きをします。よってトレードの根拠にできる要素が少なく、手法の幅が狭まります。なので、以下のような方に向いています。

・比較的短期のトレードをしたい方

・時間帯に関係なくトレードしたい方

・値動きの分析を重視したい方

 

▼株(現物・信用)

現物株の長所は、FXの項でも述べたように長期的には上がっていく(成長していく)という性質があり配当が付く為に長期投資対象とするだけで優位性があるということ、ファンダメンタルズに比較的素直であるということ、業者のノミが無いなどの点です。その反面、高いレバレッジが使えない(信用取引を利用しても最大3倍)ことと、最低単位数(一度に変える最低の株数)がある為にまとまった資金が必要などのデメリットもあります。なので、以下のような方に向いています。

・比較的長期のトレードをしたい方

・資金のある方(十分に分散するには1000万は欲しい)

・ファンダメンタルズ分析を重視したい方

・昼間の時間帯(日本時間9~15時)にトレードしたい方

 

オプション

オプションと言っても種類は様々です。中にはバイナリーオプションを使った詐欺の勧誘みたいなものが多いので、初心者でもよく目にしますが、正直初心者にはオススメしません。そもそも概念の理解が難しく、安い所で買って高い所で売るという、他の商品すべての共通したトレードの原則を学ぶことができません。もし将来的に他の商品にも手を出そうという場合に応用が効かず、ほぼゼロから学び直すハメになる可能性が高いです。その反面、複雑なので抜け道やちょっとした裏技的取引が可能なケースが多いです(抜け道や裏技的手法だからと言って必ずしも利回りが高い訳ではありません)。なので、以下のような方に向いています。

・相当な期間、オプション1本を極めていく覚悟のある方

・裏技系手法研究に興味のある方(ただしすぐ業者に対策されるイタチごっこになります)

 

▼コモディティ

そもそも取引できる業者が少なく、口座凍結が痛すぎます。メインにはしない方がいいです。

 

債券

コモディティと同様にメインにはしない方がいいです。基本的に長期投資のヘッジに使うものです。

 

【4】

 

以上、トレードする商品を1つに絞ることの重要性と、各商品の特徴およびどんな人に向いているかの解説を行いました。

 

上記で述べた各商品の特徴というのはあくまで参考として認識していただき、結局は色々な商品を触ってみて、しっくりくるものを選ぶことが一番です。

 

ですが、『ちょっと触ってみたら勝てたら』みたいな理由で選ぶことはオススメしません。

 

初心者のうちは勝てても“たまたま”であることがほとんどです。

 

なので、勝てるかどうかは判断の基準としては弱いです。

 

それよりも取引できる時間帯や、ツールの使いやすさ、それこそもう雰囲気で選んでしまって構いません。

 

何を選ぶかはそこまで重要ではなく、『1つに絞って極めること』が重要なのです。

 

別に絞るのに数か月かかっても構いません。

 

とにかく最初からオールラウンダーになるつもりで挑まないことを推奨します。

 

自身のある方はオールラウンダーを目指すことを止めはしませんが、基本的には遠回りになる可能性が高いですから。

 

という訳で、第四回配信を終わります。

 

次回、第五回のテーマは『小さなお金でトレードしてみる』です。

 

次回も宜しくお願い致します。

 

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