トレードをやっている人間ならまず耳にしたことがあるであろう『ダウ理論』

 

多くのトレーダーが(勝ち組か負け組かはさておき)この『ダウ理論』をチャート分析要素の一つとしたり、トレードの根拠にしたりしている。

 

が、大半の人間は『ダウ理論』を正しく認識していない。

 

なぜなら、本やネットに書いてある『ダウ理論』がそもそも間違っている(元の理論と大きく乖離している)から。

 

理論の体系説明そのものは間違っていない。

 

が、重要な、とても重要な前提が抜け落ちているのだ。

 

まず、『ダウ理論』におけるその前提を確認していく。

 

今回重要となる『本家ダウ理論』における前提は以下の通り。

 

 

①米国の株式相場を前提としている

 

②19世紀後半の相場を前提としている

 

③相場のサイクル期間は最低でも3週間以上

 

 

個々に掘り下げていく。

 

 

①米国の株式相場を前提としている

 

ダウ理論は米国の金融ジャーナリスト、チャールズ・ダウ(1851年~1902年)が提唱したチャート分析理論であり、分析対象は米国の株式相場である。

 

具体的には、ダウ工業平均株平均価格と運輸株平均価格だ。

 

この2つの相場を複合的に見ることで初めて意味を持つ理論となっている。

 

よってダウ理論をFXやコモディティ、仮想通貨などに適用するのは間違い。

 

極端な話、元々は銘柄だって限定しているのだから、同じ株でも日本株なんかにそのまま適当することはできない。

 

本やネットでは当たり前のように為替(FX)の分析理論としても紹介されているが、前提を満たしていない時点でそれは『ダウ理論』ではなく『ダウ理論を改悪した全く根拠の無い妄想』でしかなくなる。

(上記米国株以外でも同様に適用できる追加的根拠があって適用するのはいいが、それはあくまでダウ理論をベースとしたその人のオリジナル理論であることに注意しなければならない)

 

 

②19世紀後半の相場を前提としている

 

当たり前だが、チャールズ・ダウ存命当時の相場を前提にしている。

 

19世紀の相場と今の相場では、流動性も経済状況も投機的側面もまるで違う。

 

とは言え、16世紀から現在に至るまでの相場において一貫して共通する特徴というのはあるから、今の相場に適用するのが全く前提にそぐわないとは言い切れない。

 

が、果たして本当に今の相場に適用するのが妥当かの検討は必要。

 

何も考えずとりあえず『チャートである』という共通点だけで今の相場にも当てはめてしまってはそれは『ダウ理論』を正しく扱っているとは言えない。

 

 

③相場のサイクル期間は最低でも3週間以上

 

ダウ理論におけるトレンドとは、主要トレンド・二次トレンド・小トレンドによって構成されており、最も短期のトレンドである小トレンドですら3週間以上を前提としている。

(主要トレンド・二次トレンドにも目安となる期間設定がある。詳細はググってくれ)

 

これは、ファンダメンタルズは短期的には大きく変化しないという前提から導き出された意味のある期間設定であり、これ以外の期間にダウ理論を当てはめることはできない。

 

無理矢理当てはめたならばそれはダウ理論ではなく、それもまた『ダウ理論を改悪した全く根拠の無い妄想』でしかない。

 

FXの本やサイトには分足や時間足を使った短期トレードにも当たり前のように適用させているが、それをやってしまってはダウ理論ではなくなる。

 

 

 

以上のことから、世の中の本やネットに書いてある『ダウ理論』は前提が大きく崩壊しており、元の理論からは大きく乖離していることが分かる。

 

繰り返すが、その無理矢理な適用に優位性が無いと言うのではなく、『ダウ理論』ではなくなっているということだ。

 

例えばFXの5分足で行うスキャルピングのトレードにダウ理論を持ち出すともはや意味不明である。

 

ググっても出てくる有名なダウ理論の基本法則すらほとんど満たしていない。

 

その基本法則とは、

 

①平均はすべての事象を織り込む

②トレンドには3種類ある

③トレンドは3段階からなる

④平均は相互に確認されなければならない

⑤トレンドは出来高でも確認されなければならない

⑥トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで継続する

(個別の詳細はwipipediaでも見て調べてください)

 

②の最低期間は3週間以上であるから短期トレードには適用できず、③は投資家の参入比率別に3段階に分けた者であるから投資家の参入による値動きでないFXや短期トレードに当てはめることはできず、④の相互とはダウ工業平均株平均価格と運輸株平均価格で相互に確認されなければならないという意味なのでFXでは適用できず、⑤は出来高がFXには存在しないのでFXには適用できない。

 

FXの5分足で行うスキャルピングのトレードに適用できるのは①と⑥だけだ。

 

基本原則6つのうち2つしか適用できないチャート分析がはたして『ダウ理論』と呼べるのだろうか?

 

そうなるともはや別物であることは明らかだろう。

 

そういう全くの別物を本やネットではたり前のように『ダウ理論』として紹介しているから、ほとんどの人間が前提がブレブレの間違った『ダウ理論』として認識してしまっている。

 

今話しているのは優位性については切り離しての話だから、間違っていても優位性はあるかもしれない。

 

元の理論からブレてようが優位性があるなら別にいいという主張も理解できる。

 

ただ、ブレているという事実を知らない人がほとんどなんじゃなかろうか?

 

根拠の無いものを信じてしまっている人がほとんどだろうか?

 

自分で考えて確実に正しいと自分で説明できるものだけを信念とするマインドを持たないと、周りの情報に流されがちになって手法もブレブレになって生き残れないよ。

 

▼『ヲ猿メルマガ』有益なリアルタイム情報、先行情報、お得なクーポン・キャンページ情報配布中

yt92314@gmail.com

(空メール送信で登録完了)

質問等もこちらから。

いただいた質問にはどんな質問でもすべてお答えします。

(誹謗中傷や批判が目的と取れるものを除く) 

他にも、ブログやツイッターでは公開できない有益なリアルタイム情報、先行情報、お得なクーポン・キャンペーン情報などをお届けします。

 

▼株・FXで勝てるようになる方法をこちらで紹介しています。

 コピペ量産詐欺商材とは違う真実のトレードノウハウ

 

▼ツイッター
https://twitter.com/wosaru_fx

 

▼youtubeチャンネル

https://www.youtube.com/channel/UCqzQSWx8qoLpsN-CoJb5gHQ