デイに母のファン(?)がいて、「癒される」とおっしゃっている話を以前に書いた。訪問さんにその件話したら、「わかる気がする」と言われた。確かににっこり笑うと母は可愛い。しかしそんなのは一瞬なのだ。歯磨きのとき、清拭のとき、着替えの時、わめきちらしたり、たたこうとしたり、腕を怪力でつかんで抵抗する姿が本領発揮だと私は信じてやまない。微笑んだ母を見て油断する訪問さんに、「豹変するので気を付けてください」と何度警告したことだろう。
昼食時。今日は食べてくれるか。
早食いの私は5分ほどで平らげ、母を観察しながら、時折麦茶を飲ませる。母は食べるのをやめて、わけのわからないおしゃべりを始めた。やるべきことに集中しないでしゃべり続けるのもよくあること。機嫌は悪くなさそうで、にこにこしたり、訳もなく笑ったりしながらしゃべる。
しゃべるな。さっさと食えっ!
と私の心の声。と、同時に
そっか、癒されない原因は自分か。
と気づく。
デイの方はこの状況で癒されるのだろう。母がスマイルでも癒されない私は病んでいるのか?
自分が使った皿を流しに持って行くために立ち上がり、そのまま放置。母はしゃべるのをやめたが、皿にはまだご飯が残っている。手は動いていない。
ぼちぼち介助にはいるか。(溜息)