家電問答

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Q&A方式で綴るブログ

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Q.私は家電量販店で店頭販売に携わっている店員です。売上成績は良いとも悪いともなくごく普通の販売員だと思っております。

よく雑誌やTVなどで「カリスマ店員」「スペシャル販売員」など個人的に販売能力が高く評価されている方を見かけますが、私もカリスマ性の高いお客様から接客指名を受けるような販売店員になりたいです。どうすればいいでしょうか?


A.あなたは将来ご自身で店を経営する方であれば大いに販売スキルを磨き、お客様の獲得に努めるべきであると思います。しかしながら、いち企業に属し、その中で自身のスキルアップを図られてカリスマ性の高い販売員を目指されるのであれば、それは見当違いの努力と申し上げます。

ご指名の多い名物社員というネーミングに私自身もかつて憧れ、目指した時期もありました。しかしながら、お客様にとって一番重要なことはいかにそのニーズに合った商品が提案・説明が出来るかということです。

そのことをカリスマ店員という指名率の高い販売員になることでおろそかにされる販売員を何人も見てきました。お客様から

「○○君から買いに来た。君から買う。」

という魔法の言葉をかけられると販売員冥利に尽きるとまで言っていた先輩もいました。

私は逆に考えました。

そうはならないようにしないとと。

そうなれば、お客様はその商品が使用目的から外れた用途の機種でも買ってしまうということもあります。

しかも、もし指名を受けた店員が公休であれば帰ってしまいます。これは所属企業にとっては損失です。

なまじカリスマ性の高い販売員になったばかりで指名度があがるとこのようなことが起こりやすくなります。

まして転勤や退職などその店舗から存在がなくなるとその指名されていたお客様は来店されません。

また過度の値引きを要求されることも発生しやすくなります。

本当にお客様の立場に立ち、いち企業社員として勤務されるのであればカリスマ性の高い指名を受けるような販売員にはなってはいけません。私は持論で販売に携わっているときに心掛けたことがあります。


「印象の残らない販売員になること」


間違ってはいけないのは、主役はあなた(販売員)ではありません。商品が主役です。そしてそれを購入される消費者(お客様)が主人公です。

あなたというカリスマ性の高い販売員のせいで商品価値を隠し、所属企業法人の看板を曇らせるようなことはしてはいけない。

Q.前回の記事を拝見しました。カリスマ性の高い販売員になる必要がないという意見でしたが、やはり顧客とは良好な関係を築くには必要なことであると私は思いますが・・・。


A.前回の記事についての反響がありました。ありがとうございます。

さて、顧客というキーワードが出ましたので、追記させていただくとすれば、実際顧客とは私はやはり個人商店の営みには必要不可欠なありがたい存在と思います。しかしながらやはり家電量販店に勤務するいち個人に受け持つ存在ではあってはいけないと重ねて申し上げます。

転勤や退職による存在がなくなったときにその顧客は離れます。それは所属企業にとってはマイナスであると以前申し上げた通りです。

さらに例えばこれに加えて「昇進」というポストが変わった場合で言いますと、管理職としての存在に位置する立場ではいち顧客にのみ対応することが困難になります。

管理職は自身の販売能力の評価は基本あまりありません。いかに下に付く者に売上高を築いてもらい、円滑な営業が行うかをマネジメントする立場が評価基準になります。

では、ポストが変われば今まで贔屓にしていただいていた顧客は放っておくのか?

そうではありません。そのようなありがたい存在を無下にしては決していけません。

管理職としてお客様を部下に引き継がなければなりません。しかもここで重要なのは、いち個人販売員1人に引き継ぐのではなく、コーナーの部下全員を紹介します。1人だけに紹介すると結局同じことですし、他の販売員に良いように思われません。

前回の記事でも申し上げましたようにお客様に選ばれる販売員になることよりも、選ばれる店舗としての信頼関係を築くことが重要です。

そうすれば

「あの人休みなので今日は出直す」

といったことも起こらなくなり、どの販売員が対応させていただいても公平・中立なニーズをキチンと聞き取れる商品提案の出来る

「店舗」

として信頼が得られます。このことが結論として一番大切です。

 

 

Q,この度、冷蔵庫の担当をすることになりました。どのようにすれば売れるでしょうか?

A,家電量販店において冷蔵庫の占める売上高ウエイトはかなり高い大型の花形家電です。

それだけに期待される数値も大きいものでしょう。

しかし、あまり気負うことはありません。実際冷蔵庫は売れます。家庭にあっては生活必需品であり、テレビやオーディオのような趣味趣向のアイテムではありませんので。

それだけに購入に来られるお客様は相当下調べし、スペックも知っています。下手をすれば新入スタッフの方では太刀打ちできないかもしれません。

ですので、生知識での押しの接客ではかなり苦戦する可能性があります。

一歩引いた受け身での接客がベストだと思います。ヒアリングがとても重要です。

重要なのは・・・


・設置場所・・・場所によっては右開き、左開き、観音開き(両開き)を確定させて商品を選定していきます。


・家族数・・・新婚、子供がいるなどの家族構成が大きさ(リッター数)の確定に結び付きます。また子どもがいる場合、その子どもが男の子2人と女の子2人ではこれまた大きさが異なります。基本的に父親を含めた男子系家族は500L強の大きさがベストです。


・デザイン・・・実は意外にもこのデザインが最も使用される奥さんのこだわりが強く出るところです。ですのでかなりここで時間を取られます。

まあ確かに好みによるものなのでおまかせでいいかもしれませんが、ある程度販売に慣れてこられたらこれも決めていかなければいけません。

販売営業時間には勤務時間というタイムスケジュールが決まっています。

つまりここで重要なのは、悩まれて時間を費やすことになりますと次のお客様への販売活動を行う時間が無くなり、結果1台売ってクタクタになってしまうからです。大型家電は時間は掛かりますが、これも慣れてくればフットワークを軽快にして数をこなすことが重要になります。

 

Q.かつて3Dテレビなるものがありましたが、よく売れていたんでしょうか?

A.「かつて」とはもう質問者様に言わせれば過去のモノになってしまっているのですね(笑)
まだ発売はしています。(2012年現在)

とはいえ、発売当時に比べれば訴求ポイントは少なくなっており、その3Dが売りの決め手には今はなっていないです。
当時「2010年 3Dテレビ元年」とパナソニックは銘打ったキャッチフレーズのもと、満を持して3Dテレビを発売しました。

それを皮切りに各メーカーも単価下落の激しいテレビ業界の救世主とばかりに一斉に3Dテレビを投入してきました。そんな供給者側にあるメーカー側の人間だった私でさえこの3Dテレビには正直全く魅力を感じませんでした。通常の2Dに比べて3Dの立体的な映像は目にかかる負担も大きく、それを補うほどのメリットはありません。しかし、まあ当時は仕事でしたので必死に販売促進をはかりましたが(笑)
ポイントはもう3Dのごり押しをしないというところでした。お客様はテレビを買いに来ているのであって3Dテレビを買いに来てはいません。

3Dテレビとはある決まったコンテンツ(ソフトやゲームなど)のみに対応しているのであって、通常の番組を見るのは2D表示です。なので無理に3Dを高らかにうたって販売する必要はなく、画質の良い新製品のテレビですよ!と通常の薄型テレビとして販売しました。

「あ、そういえば言うのを忘れてました!このテレビ、一応3D対応なんです」程度で十分でした。(笑)

会社の戦略はより3Dテレビの認知度を上げ、世間的に普及させていくための下地を築くことが目的としていたはずなので私の販促活動は実績は上がりますが、会社の戦略意図からは外れていたことでしょう(笑)
話が反れましたが、結局のところ低迷気味のテレビの救世主と期待された3Dは出荷台数の約2%ほどだったといいます。
その年の瀬、年末商戦には処分する店舗もちらほらありました。
3Dテレビが売れなかった原因は3つです。

→3D眼鏡がわずらわしい。

→3Dで観れるものが少ない。コンテンツ不足。
(専用ブルーレイや一部ゲームくらい)

→3D表現に個人差が発生する。(小さなお子様などは視聴自体に難あり)

 

 

3Dテレビに変わる新たな次世代テレビの息吹を感じています。(4K2K・・・)

 

その話はまた次回に・・・。

 

 

 



 

 

 

 

 

Q.地デジ化決戦の結果として、薄型テレビはプラズマテレビと液晶テレビはどちらがよく売れたんですか?

A.結論から申し上げますと液晶テレビの圧勝でした。

これはプラズマテレビを販売していたメーカーがパナソニックと日立しかなく、なおかつサイズが37v以上の大型ディスプレイしかないので選択肢が液晶テレビに比べて少なくなります。
ニーズはさまざま。大画面志向のユーザーにはプラズマテレビが人気でした。同じ大画面の46v型で液晶テレビとプラズマテレビを価格面で比較するとプラズマテレビのほうがはるかに安いのです。これはパネルにかかる設計段階でのコスト差が販売価格に反映した結果です。そして、ユーザーの大半はブラウン管テレビからの買い換えです。当初、液晶テレビはその投影方式がブラウン管テレビに比べてあまりにも映りが鮮明過ぎて逆に違和感が拭えなかったようで、液晶テレビの販売は立ち上がりはあまりよくありませんでした。

プラズマテレビは明るさ、鮮明さなどは液晶テレビに劣るものの、ブラウン管テレビに比べて視覚的にマッチすると評価されはじめ、なおかつ『どうせ買い換えるなら大画面』のメーカーキャッチフレーズや販売店の販促活動によりプラズマテレビは一時期、42v型以上の大型ディスプレイ構成は液晶テレビを圧倒しました。
液晶テレビは37~15v型の小規模、言わばセカンドテレビの位置に追いやられてしまい、数こそ売れてはいるものの単価が上がらず、構成比だけが上がって売上高がプラズマテレビとほぼ変わらずと言ったねじれ現象が起こります。そこで液晶は大型ディスプレイにかかるパネルコストの設計を見直し、低コスト生産かつ大量生産に外販(メーカー間での取引売買)にも尽力し始めた。

後はイメージ戦略としてブランド価値を訴求した。特にシャープはこれらを液晶テレビ一本で他社を圧倒した。家電量販店にも販売指南を行い、「シャープのAQUOSになくば薄型テレビにあらず」と打ち出してストアージャックを敢行した。


プラズマテレビは次第にそのシェアを奪われていきます。プラズマテレビ筆頭メーカーであるパナソニックはシャープに対抗して大型パネル工場を設立し、さらに課題とされていた消費電力面での改善を軸に同じように大量生産による低コスト生産を行い、シャープと真っ向から競合した。しかし、コマーシャル能力にブランド価値を訴求するタイミングはシャープのほうが一枚上手でパナソニックは小型・中型・大型と薄型テレビ全体で大きく引き離されてしまいます。そんな状況のなか、「エコポイント」制度が始まり、情勢は一気に加速しました。
液晶テレビにおけるエコポイントの割当てポイントは画面サイズによって異なりました。
46v型以上 36000
42v型/40v型 23000
37v型 17000
32v型/26v型 12000
26v型以下 7000
買い換えリサイクル 3000
以上が環境省、経済産業省、総務省より交付されたグリーン家電購買促進策です。
当初エコポイントは、そのサイズの実勢価格の約1割程度のポイント付与を考えていました。
しかし、加速する各メーカー間での熾烈なシェア争いに単価の下落を引き起こし、実際エコポイントの交付がスタートしたころの42v型などは実勢価格180~160千円辺りまで下落しており、そこへ23000のポイントが付与されるという状況までなっていました。
勿論消費者側はこの絶好の機に購入をする者で溢れかえった。
後の調べでわかったことですが、このエコポイント特需によって約3年分のテレビをこの期間に売ったという。(某大手家電量販店談)
そしてエコポイント終了後もいよいよ2~3ヵ月後のアナログ停波に向かっての駆け込み特需。すっかり価格も崩壊していたところにエコポイントの特需、それが終わってからも何と本来負わなくてもよいエコポイント分の割引き相当の価格のテレビまで現れてと完全に価格崩壊を起こしてしまいました。こうして各メーカー間での熾烈なシェア争いは業界そのものの価値と自身の企業体力をも疲弊させ、結果海外メーカーの台頭を許す形となってしまいました。


『刮目せよ!世界に通用するグローバルディスプレイカンパニー』であったはずのシャープは見るも無惨な状況まで落ちぶれてしまいました。国内生産にこだわり、国内の戦いにすっかり疲弊してしまって海外メーカーとの競合力がすっかり失われ、尚且経営そのものが立ち居かなくなってしまいました。
結局地デジ化決戦の勝利者は、一見消費者側にも見えるが、その代償は貴重な日本企業の衰退を踏み台に得たもので経済衰退に助力した結果となってしまいました。
ですので、結果は消費者も含めて全負けではないだろうか。