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遺伝子組み換え作物と環境問題

先日、「遺伝子組み換え作物は、環境問題を解決する一つの方法である」、
というような記事を目にしました。

WORLD TRAVELLER ワールド トラベラー-gm (写真:rebuild-from-depression.com)

WORLD TRAVELLER ワールド トラベラー-gm2
(あくまでもイメージで、野菜に注射する訳ではありません。写真:efoodsdirect.com)



「遺伝子組み換え作物」と聞いただけで、
体に悪いとか、将来どんな影響が起こるかわからない、と勝手に思い込んでいた私には衝撃的な記事でした。

私はバイオテクノロジーには詳しくないので、遺伝子組み換え作物が、本当に
私たちの体に安全なのかは、わかりませんが…
(といっても、遺伝子組み換え作物が作り始められたのは、
ほんの10数年前だということで、まだ証明されていないようですが)
日本で売られている食べ物にも、「遺伝子組み換え作物は使用していません」
などと書かれてあるのを目にしたことはありますか?
私はポテトチップスとかの袋に書いてあるのを見たことあります。


今回は、遺伝子組み換え作物が良いか悪いかの話ではなく、
遺伝子組み換え作物が、どのように環境問題に貢献できるのかということについてです。


「遺伝子組み換え作物」は英語ではGM foods (Genetically Modified)と呼ばれています。
この遺伝子組み換え作物は約1997年頃からアメリカで広まり、
今ではたくさんの遺伝子組み換え作物が作られています。
なんと、世界で生産されている
大豆の70%
トウモロコシの24%
綿の46%
が、遺伝子組み換えだそうです。

驚くことに、アメリカで生産されている
大豆の92%
トウモロコシの80%
綿の86%
が、遺伝子組み換えだそうです。

遺伝子組み換え作物の多くは家畜用のエサとして消費されています。

WORLD TRAVELLER ワールド トラベラー-corn field (写真:timesunion.com)

さて、遺伝子組み換え作物の目的は何なのでしょうか?
そしてなぜそんなにたくさんの遺伝子組み換え作物が生産されているのでしょうか?

「遺伝子組み換え」といってもいくつか分類されています。
・病害虫耐性、除草剤耐性をもつもの
・消費者を考慮して成分を改変したもの
・収穫量が増える、過酷な環境でも育ちやすいもの
など、さまざまなものがあります。農業を行う際の利点が多いのです。

まだ安全性が保証されていないことから、様々な批判の対象になっていますが、
この遺伝子組み換え作物がどう環境問題を改善できるのか?

今世界では、様々な環境問題が起こっていて、中でも気候変動はとても深刻です。
EUでは、2020年までに、1990年頃の二酸化炭素排出数値よりも20%から30%減を目指して
二酸化炭素を減らそうと決めました。


WORLD TRAVELLER ワールド トラベラー-co2 (写真:co2emission.co.uk)

実はこの二酸化炭素排出量の約25%が農作業に関連していると言われています。
だから、環境問題において、農業のやり方が注目されているのです。
なぜそんなに多くの二酸化炭素を排出しているのか、
その原因はまず、
・耕耘機の使用(畑を耕すための機械)によって燃料が多く使われ排気ガスを出す。
・森林破壊。農業のために森林が焼き払われたりして、燃えるので二酸化炭素が発生したり、森林が持つ大気浄化能力を奪う。
・農薬散布によって、環境汚染、それに加えて農薬を撒く際に使用する機械によって燃料を使用し二酸化炭素を排出する。

などがあります。


WORLD TRAVELLER ワールド トラベラー-farming (写真:blog.goo-net.com/agli)


農業に欠かせないさまざまな慣行が実は環境問題につながっているのです。
しかし、このバイオテクノロジーによる遺伝子組み換えされた種を使うことによって、
例えば、病害虫耐性のある種を使って育てれば、農薬や殺虫剤などを撒くことをすごく減らせる、
つまり、先ほど言った二酸化炭素排出量を減らせるし、農薬の使用を減少させられる。


もう一つ深刻な環境問題といえば、世界の水不足です。

WORLD TRAVELLER ワールド トラベラー-dt2

水不足のせいで、砂漠化が進む農地では、過酷な環境でも育ちやすい遺伝子組み換え作物は
少量の水でも育ちやすく、暑さにも強いという特性をもっているので
水の使用量を減らせ、収穫量を増やすことができます。


遺伝子組み換え作物が増えている理由は私たちにもあります。
食生活の変化によって肉をより多く消費するようになり、
家畜増加により、飼料用の穀物の需要がどんどん上昇しています。


WORLD TRAVELLER ワールド トラベラー-牧場News (写真:牧場News)

WORLD TRAVELLER ワールド トラベラー-machi watch (写真:Machi Watch)


(私の友達は環境問題への配慮が理由で、ベジタリアンとなったと言っていました。
お肉を食べない方が環境にやさしいと。この理由でベジタリアンになった人はたくさんいます。
でも世界中のみんながベジタリアンになっても今度は野菜をたくさん作らなくてはいけないから、
どっちがいいとも言えない気がする…)


現在世界の人口は約67億人と言われていますが、
2050年には人口が増加して90億人になるとも言われています。
温暖化、砂漠化、そして水不足の危機に直面している地球では
穀物の収穫量が年々減りつつあります。
バイオテクノロジーの必要性がこれからもっと増加していき、
これからは、遺伝子組み換え作物、賛派、反対派、どちらの意見が押し進まれていくのでしょうか?
もしかしたら遺伝子組み換え作物が当たり前になる時代が近づいているのかもしれません。

しかし、だからといって遺伝子組み換え作物の安全性が確保されていないという事実は
軽視してはいけないと思います。



おまけ:モンサント(Monsanto)

モンサントというのは、アメリカの化学メーカーで、
バイオテクノロジーを主としている会社です。
この会社は、化学メーカーでは世界屈指の規模を誇ります。
遺伝子組み換えされた種は全て特許が取られており、
勝手に似たものを作ったりできないのです。作ると訴えられたりします(知的財産権侵害)。
だから特許を持つ会社から買うしか無いのです(もしかして製造は他の会社に委託してたりするかもしれません)。
実は、このモンサントという会社は、R&D(研究開発)に力を入れており、
世界に存在する遺伝子組み換え作物の種の90%以上を販売していて、それらの種の特許を持っているのです。
この会社は遺伝子組み換え作物が作られれば作られるほど儲かるのですね。

もうひとつ、遺伝子組み換えの方法のひとつに、収穫した種子の次回作への利用を禁止というものがあります。
これは、種を蒔いて結実したものから採れた種は
植えても発芽しないように遺伝子組み換えしてあるものです。
これにより、農家は毎回種を購入しなくてはならないのです。

影響力のある会社だからこそ、その影響力を利用して、遺伝子組み換え作物がいい
という方向に世界をもっていくのではなく、
利益追求だけに焦点を当てずにせずに、消費者にとって何が本当に安全なのか
CSR(企業の社会的責任)もきちんと行っていってもらいたいですね。

(ちなみに、この会社はベトナム戦争の際に使用された枯葉剤を製造していた会社です。)




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