現代の英語学習者は活字体(かつじたい《=ブロック体》)で勉強するべきです。

 1980年代の大学受験戦争時代と呼ばれた時や、その前は、英語学習者は英語を勉強される時に筆記体(ひっきたい)で勉強されていました。大学受験戦争時代と呼ばれた当時の書店で販売されている英単語集は『試験にでる英単語』でした。この本の著者、森一郎氏は高校の英語教師であり、森一郎氏の生徒に東京大学への入学試験の受験者の中で合格者が最も多いことで、森一郎氏が生徒のために作った英単語集のプリント等が脚光を浴び、森一郎氏の実際に生徒に配られていた英単語集プリントが本として出版されたのが、『試験にでる英単語』です。著者の森一郎氏は、当時の全国の大学の英語の過去の入学試験問題を全て持っていらして、それを森一郎氏の目で大学の英語の入学試験に出る頻出順に英単語をまとめられた本でした。その後に、1990年代になると、アナログの時代からデジタルの時代に変わり、今度はコンピューターにて、大学の入学試験の英語の問題に頻出する英単語等を分析され、出版された英単語集が、現代の多くの受験生が大学の入学試験の英語の問題を解くために用いられる『英単語ターゲット1900』なのです。

 ここで、気になるのが、アナログからデジタルへと社会が変わったことです。これは、アナログ、つまり手書きの時代から、デジタル、つまりコンピューターでの文章の入力に変わったことです。つまり、筆記体で英文章を書くことは、一般の方々には、必要のないことに社会が変わりました。

 難しい話になりますが、文章道(もんじょうどう)とは量子物理学なのです。文字には、それぞれにエネルギーが発せられています。文章道において、経験豊富でないと、このことはわかりにくいのですが、筆記体には筆記体のエネルギーがあり、そのエネルギーに引き寄せられて文章が成り立つという不思議な力があります。勿論、これは、活字体のエネルギーにでも、それに引き寄せられて文章が成り立つ不思議な力があります。

 そのことを考えるとコンピューターの社会において、また、英語話者の中でも、文章を手書きする際に活字体で書かれることが多くなっている現代において、筆記体で英語を勉強されることが、かえって勉強をし難い状態にしていると言えるのです。ですから、現代において英語の勉強をされる際には、昔ながらの英語教材を使われない限りは、英語は活字体で書き、覚えることを私は勧めるのです。