烟台で顧客の事務所を後にし、烟台港に向かった。出張であれば烟台ー広州の飛行機で帰ればいいんだが、ラオバン(女社長)の本命はこれからだった。大連にいるラオバンの友人に会うため烟台ー大連のフェリーチケットを購入。ケチケチラオバンの本領発揮し、四等の一番安いチケットだった。まあ、これでよかです。このぐらいケチらないと工場の経営はやっていけない。実際、ラオバンの日常生活も質素でテレビ料金も払っていない。最近、中国ではテレビ視聴者から料金を取り立てている。ラオバンはテレビ料金に腹を立て、テレビは見ないことにしたので、子供が本を読むようになってよかったと。吾輩もテレビは反日番組だらけなので、DVD鑑賞用に使っているだけ。もっとも金を払って反日番組を見る日本人はいないだろう。
一時の乗船時間に間があるので、近場の食堂でランチ。水餃子にレンコンの炒め、苦瓜の炒め、豆腐の海鮮風炒めだが、どれも不味かった。胃が拒否反応し、箸を持つ指先が小刻みに震えた。流石のラオバンも水餃子を幾つか食べたのみだった。文句を言いながら支払うラオバンを促してフェリー乗り場に向かった。
渤海湾を渡るので心配していたが、このデカいフェリーを見て安心した。正に大船に乗った気持ちとはこのことだろう。しかし四等チケットじゃ優雅な船旅とは縁遠い、これで6時間はちょっときつかった。
四等客室は劇場のようなところで前方に舞台がしつらえてあった。大型の液晶テレビが前方左右に2基、中間にも左右に2基備えてあった。しばらくすると反日ドラマが始まった。例によって戦時中の日本兵をやっつける話で年がら年中やっている。どれも同じようなパターンでよく飽きもしないもんだと感心する。椅子に座り「昭和史」を読んでいると、ラオバンが声をかけたので顔を上げ驚愕。顔面が白ベタで仮面のよう、顔面パットのメイク?これで船内を歩き回っていたのだろうか・・・。夜中だったら、恐怖を辺りに振りまいただろう。
フェリーが大連港に近づいた。デッキに出るとカモメが乱舞していた。乗客がしきりにパンやスナックをちぎって空に投げていた。それを目当てにカモメが殺到していた。ようやく6時間の船旅が終了しホットした。


