リタイアを一年後に控えて気になるのは老後の生活。豊かな生活には五千万円が必要とか、三千万とか言われている。しかし実際六十五歳以上でこれほどの貯蓄があるのは全体の十数パーセントにすぎない。
最近ネットで貧窮老人とか下流老人とか老後の困窮の記事があるとどうも気になって見てしまう。
江戸時代の商人の夢はおカネを貯めて楽隠居すること。若いお妾を囲い、生涯に一度お伊勢参りをすることとものの本に書いてあった。
成程とは思うが別にそうしたいとは思わない。吾輩はリタイア後は清貧の生活に入りたいと思っている。モノがあるのが豊かだと思わない「足るを知る」じゃないがモノを追いかけると際限がない。逆に断捨離でモノを無くした方がいいんじゃないかな。
この青銅器は上海博物館で撮った殷時代の怪物、饕餮(とうてつ)。ありとあらゆるモノを喰ってしまう。モノだけでなく人間の思想まで食ってしまうからすごい。断捨離の御本尊さまみたいだな。もう、三十数年前になるがマンションに引っ越し、ガランとした室内を見渡した時ほっとした感じがしたが、その後モノが増えるに従って狭苦しくなってきた。
いま思うに空間にこそ豊かさがあると感じている。

