鋼並み硬い鋳物開発へ 山形県工業技術センターなど | WORK-LINK

鋼並み硬い鋳物開発へ 山形県工業技術センターなど




山形県工業技術センター(山形市)は地元鋳物業者らと共同で、強度や耐摩耗性などで鋼と同等の性能を持つ鋳物の新材料開発に取り組む。強度などを増すことで、自動車や情報家電などプラスチック部品製造用の金型への活用を目指す。加工しやすいという鋳物の利点を生かし、金型の大型化や形状の複雑化も可能になるという。

 同センターは既に、炭素量など鋳物を構成する成分比率を調整することで、鋼並みの性能を持つ数センチレベルの金型の試作品を製造する技術を確立した。昨年10月、経済産業省の「戦略的基盤技術高度化支援事業」に採択され、本年度から3カ年で実用化を目指す。

 プラスチック部品の大型化や複雑化では、金型に高温で溶かした樹脂を注入した後、樹脂の周囲の配管に水を通して急速に冷却する技術が課題になっている。従来の金型では、冷却水の配管用の穴をドリルで開けるため、直線の配管しか設計できず、冷却範囲に限界があった。

 鋳物の場合、配管を埋め込んだ後に金型化するなど、冷却配管の形状を自由に設計することが可能。大型のプラスチック部品でも、部品の形状に合わせてむらなく冷却できるようになる。

 山形県工業振興課は「鋳造材料を使った金型の大型化が実現すると、自動車バンパーや情報家電製品の外枠など、大型プラスチック製品の加工が容易になる。大手メーカーの要望に応える地域発の基盤技術となる」と話している。

2007年01月11日木曜日

河北新報ニュース