4月29日のNHKスペシャルのテーマは「職場を襲う新型うつ」であった。

何でも従来型はまじめ過ぎ、責任感があり過ぎだが仕事がうまくいかず脱力感に襲われるといった風だが現代型うつは違うという。

仕事は手につかずやる気はまったくないのだが職場を離れると急に活動的になり、時には上司などを攻撃することがあると。

そしてその原因の一つに「いい子症候群」があると解説していた。人の目を気にしていつもあるべき自分を演じているということである。

実は「いい子症候群」「よく見られたい症候群」は人材育成に携わる者として理解しておかなければいけないきわめて重要なテーマだとずっと思ってきた。

従業員教育の世界では「強みを伸ばし、弱みを克服しよう」ということがよく言われる。

しかしこれは自分の弱いところを否定することにつながるのではないかと感じている。

その結果弱い自分を否定し、仮想の自分を演出し続けるということになる。

そこには自分の本質や本当の感情とは違うところで生きているのではないかという思いをもっている。

そうしてうまくいっている場合はよいが何か失敗したりすると急に投げやりになり、うつ状態になることもある。

そうなったら個人にとっても企業にとってもたいへん不幸なことである。

だから私は単に「長所を伸ばして欠点を直そう」という言葉は従業員教育の場面では使わない。

弱みを克服するのではなく、弱みも自分自身の特質の一つなのでそれを受容しなければならない。

ありのままの自分を受容した上でさらに成長を目指すのだ。