4月18日に参議院議員会館で行われた、東京電力福島原子力発電所事故調査委員会いわゆる「国会事故調」を傍聴した。

そこでは経産省の原子力安全・保安院長の深野弘行氏が、大飯原発の再稼働を政治判断した根拠について説明を行った。

それを傍聴し、二つのことを強く印象づけられた。

一つはあの政治判断とやらは全くのいい加減なものであったことだ。

再稼働の判断基準として採用されたのは津波に対する対策15項目だけである。

原子力発電所の安全を守るための防護については五重の対策を行うのが国際標準であると、これは原子力安全委員会の斑目委員長も発言している。

ところが日本ではその思想はなく、せいぜい三重の対策しかできていないということも言っている。

そして三重の対策である30項目のうちすでにできている15項目だけをよりどころに再稼働を決めたということだ。

15項目以外は将来実施するという計画のみでOKとした。

このことは、安全が確認されたからではく何か他の理由で再稼働を決めたということに他ならない。しかし政府はその真の理由を示していない。

二つ目は、組織防衛のためか真実を語ってはいなかったということだ。

判断基準の妥当性の欠如を指摘しても絶対に自らの判断ミスを認めようとはしない。

だからといって正当性を示すための根拠も示すことはない。

自説の妥当性となっている根拠はすでに崩壊しているにも関わらず、潔くそれを認めることは絶対にしない。

調査委員会側からの質問に真正面から答えずに議論をすりかえることで真実を述べることを拒否しているという印象を受けた。

おそらく真実を曝露するとたいへん困る人間がたくさんいるのであろう。これは推測だが。

しかし国民的な関心事である事故調を生で見る機会があり、たいへんよかったと思う。

断片的な情報しか流れないTVのニュースや新聞の見出しからだけ情報を得ていると知らないうちにミスリードされている可能性もある。

今後もたくさんのメディアや現場情報に接していくべきだと思っている。