研修会社を経営しているが最近リーダーシップ研修を依頼されることが多い。

「ウチの社員はどうもリーダーシップにかけているのでなんとか指導してほしい。」「リーダーシップ行動とはどのようなものかわからせてそのように行動させてほしい。」など

模範的なリーダーシップ行動を示し、そのように行動させることは一時的には可能である。「こういった場合にはこのように行動するのがリーダーである。」と解説し、それを演じなさいというわけである。

自分の性格、資質と行動を切り離して「このように行動せよ」というのはわかりやすいし、それを演じているうちにだんだんその行動が身についてくるということもあろう。

だがもしそれが自分の本質的な人間性と相反するものである場合、もともと自分がもっている個性を否定してリーダー像を演じることとなり、必ずしも幸福なことではないのではと感じる。

それよりも本人の欲求や価値観に根差したリーダーシップ行動とは何かということを追究したほうがよいと思う。

例えば自ら主張することが苦手で追従型の人に対しては、ぐいぐい引っ張っていけと指導するのではなく、他者あるいはチーム全体に貢献するためには何を発言しどんな行動をとるか考えさせるなど。

「このように行動せよ」と示され、義務感に裏打ちされた行動と、自分自身の価値観や欲求にもとづいた行動とでは結果的に同じものになったとしても納得度や充実感がまったく異なってくると思う。

私はこれからも後者の指導方法でいきたいと思う。