イタリア生活の中での「お楽しみ」の一つにHappy Hour(ハッピーアワー、イタリア語ではAperitivo/アペリティーヴォ)というものがあります。
これはカフェやBarなどで夕方6時頃から色んなおつまみが用意され、ドリンク1杯いくらと決められており、仕事が終わってからディナーまでのひと時を友人達と楽しむ、そんな習慣です。
イタリアのディナーは早くて夜8時頃から始まりますが、だいたい平均すると9時、9時半頃から食べ出す人達が多いです。
たいがい仕事が終わる夕方6時、7時からディナーまで少し時間があるので、まあ日本式にいうと「会社帰りに一杯ひっかける」みたいな感じです。(大きく違う点は会社の上司、同僚とアペリティーヴォをするイタリア人は皆無で、必ず友人達と、恋人と、が大前提です。
なので、会社の愚痴、上司の悪口は会話の中心ではなく、本当にリラックスした会話が中心になります:笑)
イタリアきっての大都会ミラノは、このアペリティーヴォの習慣をいち早く取り入れ、試行錯誤を繰り返し、日々発展を遂げている唯一の街でもあり、それゆえに本当に様々なアペリティーヴォを楽しめる街なのです。
カフェやBarごとに趣向をこらした「おつまみ」メニューがあり、価格設定も店毎に違います。(だいたい6ユーロから10ユーロぐらい)
店内インテリアもそれぞれに工夫され、BGMにもこだわったり、暖かい日は店の外にテーブルと椅子を出したり、店によってはイベントを催したり、はたまたディスコみたいに皆が踊り出したり・・・
ミラノでは「今日はゆっくり静かに飲みたいから、この店」、「金曜の仕事後は騒ぎたいから、この店」とその日の気分によってアペリティーヴォをする店を使い分け、ディナーまでのほんの1~2時間を楽しく、かつオシャレに過ごす事ができます。
そして軽く1杯と美味しいおつまみ、友人達との会話を楽しんだ後、家に帰り、シャワーを浴びてディナーが始まります。
ミラノの本当のお楽しみは、こうして夜から始まるのです。