凄み・シンバ物語 part 9 | 世界を旅する求犬道人 大真面目だ‼

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世界中「ヨーロッパを中心」の犬を求めて、夢見る真のスーパードックとの出逢いと、育成に、人生の半分を注ぐ我が儘男の生きざまblog

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・ドゴアルヘェンティーノ、最強の敵が現れる


皆さん、お気付きだと思いますが、シンバは、ドゴアルヘェンティーノで有ります。

なのに、なぜゲームピットの闘いルールでやるんだろ?

そう疑問を抱く方もいると思いますので、少し説明しておきます。

理由は、勝負の行方が、白黒はっきりしている、あいまいな考えや、中途半端な考えで闘う事をしない、興味本意で犬の強さを語る輩の戯言、そのレベルで来る闘犬屋は、ゲームピットのルールに近い形で闘わせる事が一番分かりやすい、そして、何よりも、この時の私は、時間無制限完全決着 (殺し合い)世界最強犬は、ピットブルだと、信じていました。今も、信じています。

時間無制限完全決着のルールでなければ、土佐でも、他犬種でも、強さを見せる犬種はゴロゴロいます。

ですが、自分の犬の強さを信じて疑わないのであるならば、ピットルールでやらせたら良いんです。

だから、シンバには、ゲームピットのルールにより近い方法で闘いを受けさせた訳です。

ここに書けない、闘いもいくつか有ります。

なぜ? あの時、そんなに勝ち負けにこだわったのか?

なぜ、あんなに意地になって闘わせなければならなかったのか?

どちらが強いか? 何が強いのか?

勝つ犬を持つ側は満足感や優越感を得る、負ける犬を持つ側は、敗北感を味わい、犬が亡くなると、後悔を抱く、

この状況が生まれる犬の生死の掛かる闘いを、何の為に続けているのか?

ある犬の死から、自問自答を繰り返すようになり、

非公式に、興味本位だけの闘いをさせる事を、私は止める様にしていきました。

ただ、負けた人は、強い犬を手に入れると、また、勝負を申し込んで来る、ただし、時間を決めて、練習戦にしてほしいと言う事で、殺伐とした中での闘いではなく、フレンドリーにやりましたが、その方が連れてくる犬は、ことごとくシンバにやられる形になり、

結果、シンバの血が欲しいと言い出しましたが、私は、土佐との交雑はしないと決めていましたので、

一度だけ、ピットブルとの繁殖をし、ドゴピットなるものを作出しましたが、

結果は、失敗、いや、完全にミスマッチをしてしまいました。

この繁殖で、私は多くを学ぶ事になり、このタイミングから、動物繁殖学を勉強するようになり、DNA、色素、血液を含む、生理解剖学を漁る様に勉強する事になったのです。


そんな矢先、遂に、いちばん恐れていた、


自宅ファイトを繰り広げてしまったのです。

相手は、ピットブルのファイター、部屋を別にしていましたが、シンバの部屋のドアが開いていた。

そこに、ファイターをテラスに出そうとした私、

部屋と部屋の渡り廊下、出合い頭、始まってしまい、止まるに止まらず、止めに止めず、私も疲れ果て、

互いに疲れて口が弛むまで待つ法にしましたが、15分経とうが一向にやむ気配無し、それこそ、廊下や洗面所は血だらけ、風呂場に片方を入れる作戦を決行しましたが、結果は、風呂場のドアをぶっ壊される、もろもろ破壊される、

あまりにも頭に来る、一瞬、包丁で刺し殺すか、2匹共…そんな中、ミニチュアダックスのキアラが、勇猛果敢に、2匹の顔元でワンワン吠えて仲裁に入る、その姿は、もう一生懸命に必死です。

キアラ!!

殺されるからお前向こういけ!

と私が叫ぶが、一切聞かず、ずっと顔元で
ワンワン吠えて止めろ!止めろ!と、吠え続けています。

小さな身体で、恐れる事なく、必死に止めるキアラの姿に、我を取り戻し、一先ず、キアラを抱き上げ、安全な部屋に連れていく、

キアラ、ありがとう!!

あいつらバカだな、死ぬまでやってるよ、

待っててな、お父さんが止めさせてくるから…

そういったものの、結局、止めるまでに、40分近くかかり、

何とか分けた後、疲れ果てて崩れ倒れていると、

チャイムがなる、近隣の方が心配してやって来た…

大丈夫ですか?

すいません、騒がして…あまりにも激しいドタバタが聞こえて来たので、心配しました。

玄関から広がる廊下が血まみれの惨状になっている為、咬まれてないですか?

救急車呼ばなくても良いですか?と、聞いて来る

内心、大丈夫だから、今話す力も残っていない、もういいから帰ってくれ、と、言いたい状況、しかし、心配してくれての対応、

ありがとうございます。

私は怪我もないです。犬同士ですので…

そんなこんなで、一時間近く動けず、結果、会社の若い者を呼び、2匹の消毒、抗生物質を与え、終わりましたが、お陰様で、私は三日間ほど疲れが抜けず、我が犬ながら、シンバ、ファイターの怪物ぶりに、えらい犬になったなぁ、と、あれだけ強い犬に憧れ、強い犬を育ててみたいと思い続けていたのに、この頃には、犬の強さを、追求していく先にある、あらゆるリスク、危うさ、脆さを、考えざるを得ない状況にまでなっておりました。

一番恐れていた、2匹が闘いになると、必ず、ファイターのバーベシアが移る、恐れていたバーベシアが、案の定シンバに移ってしまったのです。

バーベシアという症状は、マダニから、犬に感染すると言いますが、一昔前迄は、バーベシアは、闘犬では避けては通れないというほど、蔓延している時期が長く続いていました。

血液の中、赤血球に入り込む厄介な病気で、新しい赤血球にどんどん浸食増え続けていき、感染後、約3週間から4週間で発症、血液を壊し、貧血、発症してから早くて2日、遅くても4日から5日で、死亡します。

発症する迄には、食欲が無くなる、オシッコの色がオレンジっぽく酷くなる、、血色が悪くなる、ふらつく、等の前ぶれが所見出来る様になります。

一度、バーベシアになり、キャリアになると、闘犬は強さも半滅します。
仮に、闘いをさせる、相手犬の新しい血液が入ると、薬で抑え込んでいたバーベシア症がまた再発、動き出す事さえある、非常に厄介で難儀な病気であります。

人間も近年は、このバーベシア症で亡くなる人もいます。

最近は、アメリカからの治療薬が安価に入手出来る様になり、完治不可能と言われたバーベシアも、高い確率で、完治できる迄になっているとの事です。

このバーベシアになってしまった事で、シンバは長い闘病生活を送る事になります。

そして、ピットブルのファイターは、再発に近い状態になり、再度、シンバと、ガナゼックというとてもきつい薬を投与する羽目になってしまいました。

犬体を殺すか、バーベシア症を殺すか、といわれる程きつい薬です。

今後は、闘犬や激しい事はさせない方が良いし、今までのような活躍は見せれないでしょう、と、獣医も言います。

この出来事は、私にとって、重大かつ深刻な出来事であった事は、言うまでもありません。


続く…