『あいきゃんおふぃす』 | 新・旅亀の世界一周冒険活劇

新・旅亀の世界一周冒険活劇

旅亀の冒険・最終章。流れる雲のようにフワフワと。明日の行き先は明日決める。そんな旅をしよう。

『I CAN OFFICE!!』

これはね、実際にカンダさんが言った言葉です。

今でも僕の中では強烈な印象を残している、名言なんです。
























スワジランド首都ムババーネ。

ネット環境悪し。

おいしい食べ物、あるんでしょうか。

町、当たり前だが、黒人多し。

見所、特になし。
しいていえば、町より少し離れた場所にある、シベベロックだろうか・・・。
まあ、そんな所に行く旅人は少ないだろうが・・・。


























僕達3人は、
シベベロックへ向かっていた。

カンダサンが、どうしても行くと言って、きかないのだ。
まあ、その山までそんなに遠くはなく、
簡単に行って帰ってこれるという理由と、
『スワジランドの富士山ですよ~』
というカンダサンの一言で、
あまり興味のなかった僕とマエダさんもついていく事にしたんです。

しかしながら、今回の冒険も、一筋縄ではいきませんでした。

カンダさんの目的は実は、シベベロックを拝む事ではなく、それを写真に収める事でした。

詳しく言えば、
紙幣に描かれているシベベロック
と同じ写真を撮る事、だったんです。

んなまた無茶な・・・。

恐らく紙幣に載せるぐらいだから、一番のビューポイントから撮影したものでしょう。

もしくは、単なるイメージかもしれない。

路線バスの中からその最高のポイントを見つけ出せるわけがなく、
そもそもガイドなしの状況でどの山がシベベロックか見分ける事も出来ず、
僕達は聳える山を見つけては、
『あ、あれがシベベロックじゃないですか!?』
『違うよあれは。あんな山じゃない』
『あ、あの二つの連なりは?きっとそうですよ』
といった途方もない無駄な会話と、
紙幣に描かれるシベベロックと、現実の山を交互に確認するという、
無駄な作業を繰り返していた。


























そうして、とうとうバスは終点に到着しました。シベベロックを見つける事も出来ずに。

バスのオッチャンが口を開く。

『あそこがエントランスだ。入り口の人間に色々聞くといい』

そういうとバスをユーターンさせ、帰りの乗客を集め始めた。

運ちゃんは、僕たちを登山者だと思った模様。

どうやらシベベロック登山口まで来てしまったようです。

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とりあえずその場所に来たという証拠が欲しいカンダさん。

シベベの看板で記念撮影中です。

興味があるのがシベベロックなのか、証拠なのか、よくわからない人ですね。

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↑優しいマエダさんも、度重なるカンダさんの要望に、ちょいと疲れた模様。

10枚以上は同じ場所で写真を撮らされたようです。

その暗黒の呪縛から開放され、エントランスへ向かう3人。

ですが僕はもうこの時、シベベロックなんてどうでも良いという気分になってました。

ましてやお金を払って拝もうとも思わない。

だから、入り口の人に何かを尋ねようともせず、すぐにトイレへと向かったのです。

マエダさんも同じ気持ちのようでした。

しかし、カンダサンはまだ諦めていません。

やはりシベベロックを目に焼き付けるまでは。
いや、紙幣と同じ写真を撮るまでは、
身が朽ち果てようとも帰れないのだ。

英語が全く出来ないながらも、係員に必死で伝えようとするカンダさん。

その様子を座りながら観察する僕達。

優しいマエダさんは、
『カンダさん、ガイドか何かの事務所に行って聞いたらどうですか』
と助言。

その助言に対し、その場にいた係員に、カンダさんはこう、叫んだ。






















『I CAN OFFICE!!』

その場にいた全員が凍りついたね。

だって、自信満々でそう言うんだもん、カンダさん。

恐らく彼女は、私はオフィスに行きたいと言いたかったんでしょう。

それにしても、CANって・・・。








見かねたマエダさんと僕は、会話に参戦。

なんとかシベベロックが見える場所を聞き出す事が出来ました。

係員が言うには、充分路線バスから見えるとの事でした。

・・・初めにバスの運ちゃんに聞いてたら、良かったっスね・・・。

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シベベロック。

路線バスを無理矢理停めての撮影だから、時間がない。

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我を忘れてシベベロックを撮影するカンダさん。

こうなると手がつけられない。

このポーズが後に語り継がれる、『バブーンポーズ』の始まりである。

なにわともあれ、シベベロック、見れて良かったですね。
(↑他人事か!!)





























―――宿。

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実はこの日が3人で食事をする最後の日となる筈でした。

なぜならカンダさんはこの後、ジンバブエへ抜ける予定だったのです。

カンダさん
『なんかこうなると寂しいもんやね』

カメ
『そうっすねー・・・最後の晩餐ですか(笑)!!』

カメ
『もうカンダさん、いっその事、僕らと一緒にレソト行ったらどうっすか!!
ナミブ砂漠も一緒に周った方が安いですしね!!』

その提案に、渋い柿のような表情で考え込むカンダさん。

そこに口数の少ないマエダさんが口を開いた。

『ナミブ砂漠は一人で行くと3、4倍はしますよ!!』

金にうるさいカンダさんはどうやらその一言で、決意した模様。

『一緒に行こうかな・・・』

次の瞬間にはそう呟いていた。











さてさて。

3人の旅路は次なる国レソトへ・・・。

そこでも何やら待ち受けていそうです・・・。







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