『僕の時の流れは、一般人とは違うという話』 | 新・旅亀の世界一周冒険活劇

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旅亀の冒険・最終章。流れる雲のようにフワフワと。明日の行き先は明日決める。そんな旅をしよう。

自分の周りだけ、時がゆっくりと流れている。

道行く人たちも、

車も、

電車も、

全て、

自分より早く過ぎ去っていくような気がした。

自分が立っているこの場所は、なんだか時間の軸がズレテイルような。

そんな感覚だ。










タイに来て。

『ヤギ』に会った。

『ヤギ』は旅人ではなく、普通のサラリーマンだ。

久々に再会した『ヤギ』は、忙しなく働いていた。

いつも時間を気にしている。

今日も駅まで行く足取りは速い。

その様子はまるで、

自分とは違う時間軸で生きているかのようだった。

『ヤギ』がいる時間軸の名称を社会と呼ぶならば。

僕は今現在、その社会とは一歩違う場所にいる。

それはメリーゴーランドの外で、

それには乗らず、

それを周りから見ている人たちのような感覚。

目の前で流れ行く、

決して止まる事のない社会という名のメリーゴーランドを、

ただ眺めているんだ。










日本に帰ると。

僕の時間軸も元に戻るのだろうか。

社会という名の濁流にあわせ、

オールを漕ぐ事が出来るのだろうか。


日本に帰ると。


この緩やかな時間がなくなってしまうのだろうか。

今度は、社会という名の濁流に飲まれながら、

川辺でゆるやかに生活している人たちを見て、

羨ましいなぁ。

なんて思ったりするのだろうか。






我輩は今。

タイに来てそんな事を毎日考えている。






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