「地域で子どもの学びをデザインしよう!」

~人とつながる力・課題を解決する力・将来へ向かう力を育むために~

 

を、11月18日(土)に 愛媛県男女共同参画センターにて開催いたしました!

 

講師は、

・岡山大学全学教育・学生支援機構准教授

・日本学童保育学会の理事

 

「子どもの放課後の育ち研究」の第一人者でもある

中山芳一先生にお越しいただきました!!

 

 

 

講師が研究者だと、聞いている側は

JOY(じゃあ、お前が、やってみろ)」になってしまいがちですが(中山先生談、笑)

 

中山先生は、元々は児童クラブの支援員で9年間勤務し、

そののち大学院で研究者となり

現在は、大学の先生として動きつつも、

民間学童(子ども学びデザイン研究所)を開所されている、

リアル現場派の先生です!

 

 

ワークライフ・コラボでは、

 

働く親の視点と、子どもの育ちの視点から、

小学生の長期休暇預かりプログラム「まちのがっこう」を

2017年春休みから実施しています。

 

 

そのまちのがっこうでの、

大人のかかわりの質(場を創っていく力)はとても重要、ということで

 

スタッフ含め、地域の方々にも

「地域で子育て」を実現化するためにできることはないか、をそれぞれの立場で考えていただくために

今回の講座を実施しました。

 

参加者は、

・「子育てにおけるコミュニティ形成」を卒論テーマにしている学生

・小学生にかかわっている学生

・児童クラブの支援員さん

・学生や若者のキャリア支援に携わっている方

・小学生の子どもの親

 

などなど、

それぞれの立場で「子どもの育ち」に関心を持つ方々ばかりでした。

 

 

今回の先生のお話では、

子どもの放課後の育ちについて広くお話をいただきましたが

総じていえば

 

★子どもの放課後の育ちは、今後の経済(労働環境)に大きく影響している

 

★「地域で子育て」は、単なる子守りでなく、キャリア教育である

 

★今後ますます求められている力は、企業が学生採用で必要としている力は「非認知能力

 

★「非認知能力」は、テスト等で定量的に測定できない能力

 (コミュニケーション能力、協調性、創造性、受援力などなど)

 

★非認知能力は、乳幼児期から青年期に入る間の「児童期」に獲得しやすい

 

★乳幼児期は「自己肯定感(存在していいんだ)」を育てる時期、

  児童期は仲間たちとの協働や成功や失敗の経験値を重ねて「非認知能力」を育てる時期

  青年期に進むにつれて「認知能力(いわゆる知識技術や運動能力)」

 

  という、発達に応じた経験や得られるものがあるということ

  NGは、早期教育(乳幼児期からの英語やら英才教育やら)とネグレクト、というお話が

  とても納得でした。

 

また、人の発達について「スキャモンの発育曲線」を解説いただきました。

 

★筋肉や骨格、生殖器はまだまだ見た目も「未発達」ですが

「脳」は、児童期(9,10歳辺り)には100%、つまり大人と同等になっているとのこと

 

見た目は幼児のようでも、頭は大人で論理的な思考ができるようになっているのです。

だからこそ、

つじつまの合わない話をする大人を嫌い、

世の中の不条理を指摘できるようになるのだなと・・・

 

自分の子どもたちの言動に、ナットクした次第です。。。。

「ママは前にこうだって言ってたのに違う!」とか

「ママがもっと早くに準備しておけば、こういう風にできたやん!」とか

いろんな指摘を、娘が小学低学年の頃からダメ出し食らってたのを思い出しました(笑)

 

そういった、子どもの発達段階を知ったうえで、

子どもたちにかかわる必要があると思いました。

 

・・・

講座の最後には、「子どもたちに獲得してもらいたい非認知能力は?」ということで

ワーク(グループで意見交換)を行いました。

 

グループから出た意見を書き出し。

 

 

子どもの育ちを応援する存在が点在しているのはいいけれど

目指すところが違っていては、言動が違ってしまう。

 

目指すところを地域で議論し、意見を束ねる必要性を、学びました。

 

 

少子高齢化、核家族化、

労働人口減少、

 

どんどん世の中は経験したことのない社会に変化していきます。

 

その中で求められる力も変わっていて

 

その力を育てていく地域の力も、重要であることが

切実に学べた2時間半でした。

 

気さくな中山先生の講義は、飽きることなく終了!

参加者の満足度もオール「良かった!」でした!(ワークの時間がもっと欲しかったという声もありましたが)

 

子どもの放課後の育ちは、

地域の課題であり、地方を元気にする骨組みになっていきますよ!!