「芸能人はプライベートで
サインを求められたら
それに応じるべきか?」


みなさんはどう考えますか?


おそらく正解は無いと
思います。


「芸能人なら
どこでもサインに応じるのが
当たり前」


と、考える人もいるでしょうし、


「芸能人とは言え、
一人の人間だし
プライベートは尊重されるべき」


と、考える人もいるかも知れません。


また、その芸能人本人の
考え方にもよるでしょう。


※ご参考
「明石家さんま、プライベートでも
ファンに対して神対応をする理由!」
https://goo.gl/ScUGEz




これが
社員においてはどうでしょうか。


これは当然に
「社員のプライベート」がありますので
会社がその私生活上のことについて
制約をすることはできません。


基本的には私生活で何をしようと
それはその社員の自由です。


ではもし、
このような状況があったらどうでしょうか。


「休みの日に、
上司が部下を宗教に勧誘している」


これも基本的には
会社は強制して、勧誘を辞めさせることは
できません。


なぜなら、
その上司には「宗教の自由」がありますし、
その勧誘が「私生活上の行為」だからです。


では、もし
その部下の社員から
「強引に勧誘されて困っている」と相談を受けても
会社は「私生活上の行為」として
その上司に何もすることはできないのでしょうか。


それについて、裁判があります。


ある電力会社で
休みの時間に社宅で、会社を中傷するビラを
まいた社員が懲戒処分を受けました。


そこでその社員は「納得いかない!」として
会社を訴えたのです。


この裁判のポイントは
この行為をおこなったのが「休みの時間」
だったことです。


しかも、社宅とは言え
職場(会社内)で行ったわけでも
ありません。


では、この裁判はどうなったか?


会社が勝ちました。
その懲戒処分は「有効」とされたのです。


みなさんの中には
「そんなの当り前」と感じる人も
多いかも知れません。


ただ、繰り返しますが、
私生活上の行為については
会社は強制や指示をすることはできない
というのが基本です。


社員には
「私生活の自由」の権利があるからです。


では、なぜこの裁判では、
会社が勝ったかというと、その行為が
「会社の秩序を乱す場合は別」
だからです。


この裁判では、チラシに書いてあった
会社を中傷する行為が
その場合にあたると判断されました。




そこで、「上司の宗教の勧誘」に
話を戻すと、この勧誘は
「会社の秩序を乱す場合」に
あたる可能性があります。


赤の他人であれば
断れば済む話ですが
上司であれば、無下に断ることも
できません。


そうなると人間関係も微妙になり
仕事にも支障が出てしまうことにも
なるでしょう。


よって会社は
その上司に勧誘を止めるように指示し
それでも強引な勧誘が続くようなら
懲戒処分にすることもできます。


ただし、もちろんその内容を
しっかりと就業規則に定めて
社内にもアナウンスすることが
必要です。


また、いきなりの懲戒処分ではなく
まずは本人と話し合いをすることも
大切でしょう


社員の「私生活の自由」は、
無条件で優先されるわけではありません。


普段から社員には、その意識を
持ってもらうようにしたいですね。




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