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愛しき日々

田舎暮らしも長くなりました 仕事に地元に自分の世界にいろいろやってます
好きな人、好きなものについて率直に書けたらいいですね

 秋彼岸。昨日は県内でも38℃を記録したところもあり、今まで経験のない9月となったが、今日からどうやら暑さは一息らしい。

 

 午前中は悪天のため中止された9月1日の町制20周年式典で行われるはずだった表彰式が行われ、経営する会社も表彰していただいた。20年のあいだ、いろんなことがあったことを思い返すと感慨深い。

 

 読書や毎朝の新聞に目を通すなど、私はこのデジタル化の世の中であえて活字を読むことは意識してしている。そんな中、私が住む町の唯一の書店が近々閉店するという報が入った。一つはネットによる本の購入が増えたこと、また一つは若者を中心に読書離れが進んでいることが背景にはあるだろう。町内には立派な図書館があるし、学校にも書架はあるだろうから大きな心配はしないが、20周年を迎えた町の今後を少し憂う。

 

 私の二人の子どもも、小中学生の頃はよく読書をしていたが、年齢を重ねるにつれ本から離れていっている。ネットの情報で時事関連は問題ないし、デジタル書籍もあるし、というのが時代の趨勢なのだろう。が、ネットの情報は何を正しさの拠り所にするのかで危うい部分がある。また、わかり合えない分断社会というのは、結局誰かのとか相手のとかの立場で物事を考えられるかという世界が平穏無事に過ごしていける能力の欠如した社会であって、読書他で広く世界を知っておくことはとても大事な事なのだよ、若者諸君、と声を大きくして言いたくなる。

 個人的には、これからどんどん頭も老いていくのでなるべく新しいことにも興味を持って、今後も読書を楽しんでいきたい、んです。もちろんネットも上手に活用していきたいですが。

 

 

 昨日は十五夜であった。

 十五夜までまあるくなる月を見ようと毎夜夜空を眺めた。三日月、半月、そして十四夜に至るまでほぼ月を見ることができたのは幸運であった。さやかに輝いたり、雲間に覗いたり、西の空に傾く頃の月もその日その日の表情を見せて趣深い。

 

 倉吉市の小川家庭園。現在は「環翠園」として財団法人が運営にあたっておられる。なかなか中を見せてもらう機会に恵まれなかったが、今回お月見の会に声をかけていただいた。

 

 倉吉市河原町に作られた庭園は、酒造や綿商売で財をなした小川家の六代当主小川貞一氏によって作られた。池泉回遊式庭園と茶亭(現在は跡のみ)や茶室を複数備える名家の粋を感じさせる名園である。

 

 門の近くに赤煉瓦の煙突跡が遺る。酒造会社の名残だ。

 

 池の真ん中には石で構成された大亀が!

 茶亭の南山荘の背後にはこんもりと打吹山が見える。

 

 昭和初期に作られた庭園は石の並べ方もちょっとモダンを感じさせて伝統と融合している。灯篭の一つは陶器製でお洒落な雰囲気も。

 

 小川貞一氏(写真中央)は現琴浦町赤碕の出身で、小川家の養子に入られた。大正から明治の頃に政治家、実業家として活躍された、いわば倉吉の当時の代表格の人物であった。

 小川家の七代当主、小川貞寿氏は私が現在所属する倉吉ロータリークラブの創設者の一人で、いろいろと倉吉の奥深い歴史をしみじみと味わう。

 肝心の十五夜お月様はなかなか現れなかったが、帰り際にちらっと姿を見せた。それぐらいで十分だ。琴の演奏もあり、お月見会を十分に愉しんで帰ることができた夜でした。

 

 

 

 

 

 

 今日も30℃超え。入道雲もくもくの夏景色だった。暑さは慣れたが大好きな秋が短いのはさみしい。

 

 ラテンアメリカ文学の代表的作品ガブリエル・ガルシア・マルケスの「百年の孤独」が文庫本化され、ずっと読んでる。長編でようやく後半を迎えたところだ。舞台は架空の町、マコンド。コロンビアのカリブ地方にある町の盛衰とブエンディア一家の6代にわたる年代記だ。

 内容は一言で言い表せないが、地に根付いた物語だ。というわけで、コロンビアにネットで旅をしてみた。

 

 ドラマ化された「百年の孤独」に出てくるマコンド。自然を切り拓いて定住して人たちが町を作っていく。それは世界各国普遍の町の始まりであって、実にワイルドだ。

 

 マコンドはバナナの栽培で発展していく。コロンビアと言えばコーヒー、ということで日本にも輸入されているコーヒー園も多い。

 

 マルケスが若い頃、記者として過ごしていた港町、カルタヘナ。歴史的遺産も残り、きれいな町並みもあるが、それは観光客のための場所がネットに載っているわけで、グーグルのストリートビューを見れば、いわゆるラテンアメリカのおおらかな風景が広がっている。

 

 自然も豊かでカラフルな鳥たちも多いようだ。

 

 コロンビアというと、犯罪が多く、また乱開発もされている印象もあるが、美しい風景は随所にありそうだ。一度は訪れてみたいもんだ。ちょっとした現実逃避の旅でした。