谷川俊太郎さんの詩は | 愛しき日々

愛しき日々

田舎暮らしも長くなりました 仕事に地元に自分の世界にいろいろやってます
好きな人、好きなものについて率直に書けたらいいですね

 

 

「ふくらはぎ」

 

俺がおととい死んだので

友だちが黒い服を着こんで集まってきた

驚いたことにおいおい泣いているあいつは

生前俺が電話にも出なかった男

まっ白なベンツに乗ってやってきた

     

俺はおとつい死んだのに

世界は滅びる気配もない

坊主の袈裟はきらきらと冬の陽に輝いて

隣家の小五は俺のパソコンをいたずらしてる

おや線香ってこんなにいい匂いだったのか

     

俺はおとつい死んだから

もう今日に何の意味もない

おかげで意味じゃないものがよく分る

もっとしつこく触っておけばよかったなあ

あのひとのふくらはぎに

 

 

 

 おお、今日は5日か。

 毎月ブログは7回書くようにしてるから今日は書かなきゃいけない日だ。

 と言ってももう23時を回って明日も近い。

 今日は早起きで6時に仕事場について21時30分まで頑張った。

 昼寝をしたりしてるけど、まだまだ続くへヴィな日々。

 もうヤマを越えつつある時期だけど、手は抜けない。

 こんな日々だけど、ちょっといいこともあって

 2か月に1度、夏井いつき先生に選んでもらえる俳句コーナーがあって

 3回連続で選んでもらった。

 こんなテンション高くしてる日々が続いているから、

 俳句にも気持ちがこもっているかな。

 さあさあ、ゆっくりしてると日が変わってしまう。

 冒頭の詩は谷川俊太郎さんのもの。

 こんなボロボロな時に読むと言葉が立ち上がってくる感じだ。

 よくもまあ、これだけの言葉があふれるものだ、

 と普段言葉少なの私は思う。

 では谷川俊太郎さんの詩をもう一つ紹介して今日はおしまい。

 

 

 

「悲しみは」

 

悲しみは
むきかけのりんご

比喩ではなく

詩ではなく

ただそこに在る
むきかけのりんご


悲しみは
ただそこに在る
昨日の夕刊

ただそこに在る
ただそこに在る
熱い乳房

ただそこに在る
夕暮れ

悲しみは言葉を離れ

心を離れ

ただここに在る

今日のものたち