トリガーを引かせないように | 愛しき日々

愛しき日々

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 毎日じめっとした暑さで不快指数も上がっている。先週からのauの通信障害なんかもあってイライラした人も多かっただろう。

 そんな中の週末、事件は起こった。奈良市内での安倍元首相の選挙応援演説中の銃撃。至近距離からの数発は致命的だった。お昼のニュースでは心肺停止で病院搬送であったが、手術の尽力むなしく夕方には死亡報道になってしまっていた。同じ時代を生きた日本人の中で、ずば抜けて影響力のある人の一人であった。外交面では日本の存在を示した。アベノミクスや地方創生の施策では私も恩恵を受けた一人だろう。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 犯人は母が宗教にのめりこんで人生が破たんしたと供述しているようだ。安倍元首相本人への政治信条など直接的な怨恨ではないと見られる。世の中に見放されて自暴自棄になったとか、一方的に恨みを蓄積してとかいう事件は近年増加傾向のように思える。つながりの薄い無縁社会、貧困他不幸からなかなか浮かび上がれない社会という背景もあるかもしれない。SNS等による憎悪の増幅も一因なのかもしれない。これらの背景が改善されなければ、直接的な理由もなく殺されなければならない人は今後も出てくるだろう。誰がトリガーを引くのか?国政選挙後には、セキュリティ対策を上げることより救われない人を救い上げる施策を望みたい。

 選挙戦の終盤に起こった衝撃だが、各党の党首が一様に言論の自由を封殺する暴力を断固許さじとする声明を出したことには少し安心した。何度も銃乱射事件が起きている銃の所持が合法な国にも、言論の自由が許されない国にも日本はなってはいけない。

 私は帰宅して息子に今日という日を忘れてはいけない、と話をすることぐらいしかできなかったが、今後も世の中の課題には関わりを持って生きたいと誓うのだった。