文明の発展が進み、満たされる人間が最も多く存在した時代。
やりたいことを職業にしていくらでも生計を立てることが出来、国民全員に衣食住を保証される。また全員が満たされている故に差別も争いも殆ど発生しない。かつて人類が抱いた夢は達成された。
歴史が好きな少年がいた。人類が誕生してから現在の状態になるまで様々な困難を経て現在に至った経緯を隅々まで眺めることが日課だ。しかし、現在こそが完全である、完璧であるという風潮に次第に疑問を抱いていく。想像出来ること全てを実現した人の文明はもはや進化することはありえないのか?今より先の未来は全て同じなのか?
そんな少年のもとに変人と噂されている青年が現れる。青年は、神様になるのが夢だと言う。ただ彼が言う神様とは、全知全能でもなければ、キリストや仏のように人々に救いを与える存在ではないらしい。ひたすらに先を見つめる存在。いつか人が滅んだ後の遥か先の世界を、移り変わる時代を見てみたいという。それを実現するためにずっと一人でそのための装置を作っていた。「止まった世界」を生きる少年たちの話。