先月の東北 | 森林をつくろう

先月の東北

先月、林野庁水源林造成事業評価技術検討委員会の仕事で、東北の現地調査に参加して来ました。

 

前にも説明したと思いますが、委員会の仕事は、いわゆる水源に近いところにある森林の機能を重視し、その森林が放置されたり、手入れが行き届かなかったりすることを防止するため、所有者と造林者(作業をする人)、それに独立行政法人森林整備・研究機構森林整備センターとで三者契約を締結し、所有者は土地を、造林者は労務を、そして整備センターが費用を負担して森林を育てていくものです。

契約期間は森林ごとに様々ですが、近年は長期委託契約を締結される傾向にあり、80年だとか90年だとか、びっくりする場合は150年などといった想像のつかない期間契約が継続するケースがあります。

長い契約期間ではありますが、契約が満期になると伐採が行われ、伐採して生産される木材によって出た利益を、前述の三者で契約時の割合に応じて分配することになっています。

 

この事業は、全国津々浦々、様々な水源林地域で実施されていて、今回はその中でも、東北の事業実施地域の調査に行って来ました。

東北の山々は、九州に比べると構成樹種も違いますし、森林の様子がやはり異なっていました。もちろん杉やヒノキなど、全国で見られる同じような様子の森林もあります。

 

費用としては100%国費、すなわち税金で賄われる事業。時代が変わると求められるものも異なっていきますが、誰のための、そして何のために行われる事業なのか忘れずに取り組まれてほしいものです。