森の昔
初夏のような明るい休暇小屋の森。
木々の間を散歩しながらこの森はどんな風に始まったのだろう、と思いを巡らしていました。
この森には大きな木がたくさんあります。
これはシデの木、森一番の巨木です。
4本の株立ち、その楕円形の根本の差し渡し直径は1.7M位、円周は5メートル位あります。
この森に入った時にこの木に「ツリーハウス」を作ろうなどとまじめに考えていました。
この木はコナラ
直径70センチ位のコナラが根本で一緒になっています。
ずっと昔、2個のドングリが林床にポトンと並んで落ちた時のことを想像してしまいます。
この木もコナラ、
これは3本の株立ちです。
これはウリハダカエデ、
直径20センチ位、木としてはそれほど大きくはないのですが、ウリハダカエデとしては巨樹のうちに入るのではないかと思っています。
この森にはこのウリハダカエデの子供達がたくさん育っています。
成長が早く紅葉もとても綺麗です。
これもコナラの大きな古木、
那須から吹き降ろす強風でいつか小舎に倒れ掛かってくるのではないかと心配です。
芽吹きの季節が終わると林床も小舎もとても暗くなってしまいます。
今が最高に気持ちの良い森です。
ところで
国土地理院のWEBサイトに航空写真の閲覧サービスがあります。
このサービスを辿っていけば昔の森の姿がわかるのではないかと思いました。
これは国土地理院のWEBサイトで入手できる一番古い航空写真。
1947年に米軍が撮影したものだそうです。
〇で囲った、おおよそ、このあたりがこの森です。
まだ町道もはっきり見えないので、そばを流れる苦戸川の蛇行の具合から想像するしかありません。
解像度が悪く、ほとんど森らしきものが確認できません。
これは1963年の同じエリアの航空写真です。
59年前、〇で囲ったあたりが森の位置です。写真上部左寄りの森の写り方に比較するとはっきりした樹木は確認できません。
カラー写真で遡れる一番古い写真。47年前、1975年です。
このころには周りの水田、牧草地、萱原とははっきりと見てとれるほど樹木が成長していることがわかります。
〇印の右側の緑色の濃い部分が植林した杉や檜の林です。
それに比較すると淡い緑色の広葉樹主体の雑木林だったことが想像できます。
そう言えば小舎を建てる時に何本も大きな木を伐採しましたが、どれも70本位の年輪が見てとれました。
那須野が原の原風景を想像しながら夢の中の散歩をしていました。