《私たちが動物性食品を好まなくなり、はるかに体によい真に栄養のある他の食べ物を喜んで食べるようになったとしたら・・・・私たちの命と世界にどんな変化が起きるのだろう・・・》
というのは、ジョン・ロビンズ。
途方もない量の知られざる重要な情報を集め、医学から農業、経済、環境までの数百に及ぶ研究成果を本にしています。
しかもこの本は20年以上前に発行されたもので、アメリカのことを発信地としていますが、アメリカだけに留まらず、世の中全体のことを表しています。
ただ動物性食品をやめれば、大きな恩恵にあずかると言っているわけでも、ベジタリアンであれば恩恵にあずかると言っているわけでもないのです。
1番の問題は動物たちを殺すという行為自体でなく、言葉を話すことができない動物たちが強いられている悲惨な
生活であるといいます。
動物性食品を好まなくなると、肉体的な健康に対する効果はすでにはっきりと現れていて、アメリカの20年前の死亡原因の1.2位にいすわるがんと心臓病(まさに今の日本と同じ)が、急激に減少し、
骨粗しょう症など動物タンパク質、脂肪の摂取と密接に関係して起こることが明らかとなった他の多くの病気も
劇的に減少するといいます。
また多くの薬が使われている食肉、牛乳を好まなくなれば、現在増えつつある性的発育異常も一気に減少するといいます。
さらに食物連鎖の上位に属する家畜の肉を食べるのをやめ、食物連鎖の下位に属するものを食べれば、
神経症、先天性欠損症も減少するといいます。
アメリカで家畜を太らせるために用いられた穀物を人間の食料にすると、アメリカ人口の5倍の人々を養うことができます。
牧草地を作るために破壊された大森林も復活し始めます。(牧草地化が最大の森林破壊の原因ともいわれる)
水に関しても牧場と飼育工場が水資源の最大の消費者だったことも、科学燃料についても食習慣の変化で食糧生産に使われていた90%を削減できるといいます。
《個人の人間の健康にとってベストなものが、他の生き物やすべての生命を維持する環境にとってもベストだということがわかった》
ジョン・ロビンズはこう応えています。
人間は地球の中の一部であり、他の生命と共存しています。
本来はその中でバランスよく生態が成り立つはずが、人間の都合だけで考えるので、
生態のバランスが崩れ、しっぺ返しのように人間に返ってきているように思います。
真に栄養ある食べ物とは・・・・