名まえをつけてみよう
雨にぬれた路面に写る信号機の三色に
観覧車からみる町なみに
Tシャツを引くその手に
名まえをつけてみよう
空調のきいた電車からみる夏の風景に
駅の階段したでのいつものではない別れに
誰かと出会うことに
つぎに、名まえはあえて付けないでおこう
シャボン玉の舞う野外広場の音楽に
冬の公園で飲む缶コーヒーとぬくもりに
病院にむかうそのきもちに
さて自分でもよくわからない文章を書いてみたのは この本を読んだから。
『態度が悪くてすみません』 内田 樹 著 角川新書
たとえば個人的に何回よんでもよーわからんソシュールっておっさんの
書いてあることについて、著者はこういってます。(むちゃ意訳します)
「モノには名まえがある。ふつーはそう思う。でもこのソシュールってひとは名まえがあるからモノがあるって言い出したんだよ。コペルニクス的転換だね。」???
あるいはマンガ「陰陽師」の主人公、阿倍晴明は親友に陰陽道の「呪」についてこう説明します。
「山や川や海、そういう名も呪のひとつだ。呪とはものの根本的なありさまを縛ることでそれが名だ。この世に名づけられぬものは、存在しないともいえる。」
おんなじようなことをラカンっておっさんも言ってるらしいです。 どっちも『態度が~』(しかしこのタイトルいいなあ)に載ってます。
なんとなくわかったところで疑問も出てきます。
モノっていうか気持ちとか抽象的な言葉は?名がなにを縛るの?とかね。
その疑問に対してのヒントも同書にありました。
たとえば製薬会社が何千万もかけて開発した新薬の臨床試験で なかなか結果がでないのは、
Aグループには本物の新薬を、 Bグループには偽の薬(ビタミン薬とか)を飲ませても結果は
同じような確率でしか薬が効かないから。Bグループも治るひとがいる。 ブラシーボ効果。
おもしろいのはBグループのひとたちは ほんものの薬だって信じるから治っちゃう。ってとこ。
「この薬はほんものだ」ってことばがあってはじめて効果が生まれる。
ここまでが同書にかいてあったことの超意訳。
ここまで読んで長年の疑問が少し解けかけました。
たとえばそれは鬱病のひとに「うつ病」って名まえを与える。
本人も周囲もその名の意味するものをなんとなくわかってる。
するとどうなるんだろう?逆ブラシーボ効果になんないのかなあ?
まったく関係ないけど昔ヒロトがどうしたらパンクロッカーに なれますかって質問に
毎日毎日そうなりたいって自分に言ってたら なるよ、って言ってた意味も少しわかりました。
というわけでTさん、これは結果的にあなたへのラブレター になりそうです。
いつか復活したらボクとアホで、気が狂ってて、 知識0で熱意100な店をつくりましょう。
いつまででもまってますよ。 そんじゃ。
古本屋【WONNDER3】onlineshop http://wonder3.shop-pro.jp/
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