こんにちは。

 

口腔顎顔面外科専門医のパク·ジョンチョルです。

 

 

両顎手術の完成度を高めるためには

 

 

手術計画樹立の適切性 - 機能的審美的計画樹立

 

手術の正確性 - 計画された数値による骨格の移動

 

手術結果の持続性 - 計画された移動が実際に術後も維持されるのか

 

 

が、重要と申し上げました。

 

 

ところが、実は手術結果の持続性は両顎手術分野では少し違うアプローチが必要と思います。

 

なぜなら、咬合が安定するにつれて、やむを得ず関節突起回転軸を中心に下顎の反時計回りの回転が伴うからです。

 

 

このような現象を私は咬合のseatingによる下顎の自己回転(autorotation)と言います。

 

 

手術結果の持続性は静的な意味ではなく、歯の矯正による動的な変化を考慮しなければなりません。

 

 

したがって、今回の投稿で手術結果の持続性は、歯の矯正が始まるまでの意味に限定するようにします。

 

 

それでは、今から手術直後の顎関節と関節突起の位置が手術直後から術後1ヵ月内、または2ヵ月程度の期間、骨格位置に及ぼす影響についてお話ししたいと思います。

 

 

結論から申し上げますと

 

 

 

手術結果が続くためには、できるだけ関節突起が術前と同じ位置にいなければなりません。

 

 

 可能な限りという言葉を使った理由は、 関節突起が3次元的に動くからです。 なので顎矯正手術を行うと、やむを得ず関節突起の特定位置は術前と差が出ることになります。

 

下の画像のように、関節突起回転軸を中心に外側に回転することも、左右に回転することもあります。

 

 

実際の患者さんのケースを見てみましょう。

 

 

この方のように非対称のある方は下顎枝の角度調節が不可避であり、これは必然的に関節突起の位置変化を伴うことになります。

 

 

したがって、望む変化を許容しながら、可能な限り同じ位置の関節突起を位置させなければならないという意味を私は次のように表現しています。

 

 

関節突起の最上方点、最後方点にそれぞれ水平垂直に接する接線が術前術後に同じ位置にあるようにすることです。 上で例を挙げた場合は、最後方点の垂直接線は術前術後にほぼ同じですが、水平接線は多少たるみ(sagging)が観察されます。 

 

 

 

手術直後に、関節突起が術前と同じ位置にいないと、どんなことが起こるのでしょうか?

 

 

計画された位置から外れる骨格変化が発生します。

 

 

あえて接線を表示しなくても、関節突起が前下方に移動したのを見ることができます。

 

 

この場合、下の画像のように顎の先が後方に移動することになります。 術後2日術後5週間の比較です。

 

 

同じ患者さんの術後2日と術後1年間の骨格の違いも比較してみます。  術後1年まで継続的に顎の先が後方に移動しました。

 

 

他の方の場合も見ましょうか。

 

この方は術後6週間でこのような変化が起こりました。

 

 

今お見せした顎矯正手術は、共通してVRO手術方法(垂直下顎肢骨折手術:Vertical ramus osteotomy)で私が手術した事例です。

 

特に固定せず、2週間の間口を縛ってから理学療法をすると関節突起が生理的平行位に到達すると教科書に書かれています。

 

 

口腔顎顔面外科の教科書にあるVROイメージです。 このように手術を行い、金属板で固定せずに2週間口を縛った後、理学療法を行います。

 

 

SSROとは異なり、術前の関節突起位置に誘導して固定を行いませんので

 

やむを得ず関節突起の位置が術前とは離れることになり、これによって

 

VROで手術した場合、常に手術直後よりやや下顎が後方に位置することになります。

 

 

 

なのでVRO手術は顎なし患者に使ってはいけないのです。

 

 

VRO術式自体が顎を後方に位置させる傾向があるので

 

顎なし患者に使用すると、さらに悪化するでしょう。

 

 

 VRO手術方法がまた別の手術方法であるSSROに比べてより優秀な方法だと主張するわけではございません。

 

 

ここにある事例はすべて私が手術したもので、術後の骨格位置の変化もすべて私が手術した事例から発生したものです。

 

 

ただ、両顎手術に使われる術式がVROかSSROかによって手術計画に変化を与えなければならないという事を申し上げています。

 

 

SSROも手術直後に関節突起がどれほど術前から離れたかによって骨格の変化が発生することがあります。

 

 

SSROで手術したときの一般的な関節突起位置の変化の様子です。

 

 

あえて基準線を描かなくても、VROに比べて著しく下方移動量が少ないことがわかります。

 

それでも比較ができるように編集した画像が下にあります。

 

 

VROで関節突起の下がりがより明確です。

 

SSROでの一般的な術後2日術後1年1ヵ月2週間の変化です。

 

 

ご覧のように手術直後と大きな差はありません。 1年間でも大差ないので、当然、術後5週間でも大差ありません。

 

一般的には咬合が安定し、顎先が前上方に回転するようになりますが、この方はほぼそのままの位置を保っていました。

 

 

しかし、SSROで手術を行ったとしても、元の位置から関節突起が離れると、顎先の位置が変化します。

 

 

この方はかなり下の方に関節突起が位置するようになりました。 術後2日、術後5週間の骨格変化を見てみましょう。

 

 

PPTの重複アニメーションで見ると変化が明確ですが、このように比べてみると、実はあまり変化を感じることができません。 赤い矢印で示した金属板の位置を見ると、確かに術後5週間でより後方に移動したことがわかります。 しかしVROに比べると少ない方ですね。

 

 

そして術後5週間で関節突起の位置が術前と大差なく回復し、それ以降は咬合安定化による下顎のautorotationが観察されます。

 

 

私が今回の投稿で申し上げたいことは、両顎手術直後の結果の持続性という側面で、関節突起が術前と可能な同じ位置に位置することが有利だったという点です。

 

 

SSRO、VROともに術後に関節突起の術前とできるだけ同じ位置を維持することが手術直後の結果がより持続的に維持されました。 SSROで施術するとしても、手術直後に関節突起が元の位置から離れている場合、術後1ヵ月から2ヵ月の間(つまり術後の矯正が始まる前までの期間)、手術直後の位置と異なる状態で位置移動が生じることがあります。

 

 

特にVROの場合、生理的平衡位を探す過程で手術直後とは異なる位置に変位することが避けられないのです。

 

 

 

SSROとVROの術後骨格的変化についてより情報が必要な方は下記の投稿をご参考ください。

 

 

 

 

 

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