こんにちは。
1年以上待ち望んでおりました!
ついに!
実は事前チケット購入してたんですが、
急遽、変態M男君をお誘いし、一緒に観てきました(笑)
で、熱冷めぬうちに語りたいと思います。
ネタバレ含むのでまだ観てない方はスルーください。
【映像凄すぎた】
アニメ版は言わずもがなですが、
映画版は、スクリーンで観るべし!
そんな制作陣の気持ちがうかがえました。
元陽キャのフェス好きな私からすると、
後半のシーンはVJにフェスで流してもらいたい。
それくらいに「サイケデリック和風アート」が炸裂しておりました。
アニメ版は「和紙ビリビリ」みたいな質感が
「中毒性」があったんですが、
映画版は、「トランス音楽かけてくれ!」
と思うくらいにぶっ飛んでた(笑)
座席立って踊り出したいくらいに戦闘OST良かった。
トランス系の音楽にもサンプル音的なものがミックスされることはよくあるんですが、
「アイ〜」みたいな民族とか部族の祈り声みたいなのがミックスされた曲は結構好きだったりします(笑)
好みが分かれる戦闘曲だと思うんですが、
四つ打ち好きな人は好きだと思いますw
扉、襖、小物と細かいところまで何色使ってるの?!
ってくらい配色がもの凄くて、
特に「唐傘」の配色はマリメッコとか草間弥生さんとかのポップなアートデザインが目を襲ってくるような体験でした。
チームラボに初めて行ったときみたいな体験ができます。
アニメ版からのオマージュもあって、
襖バシッと閉まる描き方とか、「〜日目」みたいな展開の見せ方とか、
「あー!」とアニメファンも唸らせるつくりでございました。
【ストーリーの考察】
では、考察にまいります。
この作品、情報量多くて、難しい部類だと思います。
ストーリーを現代風に説明すると、
「能力あるやつ」「能力ないやつ」の新人が仲良くなり、大奥(会社)に入る。
唯一お互いが心許せる仕事仲間。
だけども「仕事」を取ると、
「できる人」は出世するから、いずれ「できない人」は要らなくなる。
大奥で隠蔽されていた「行方不明の女性」が「できる人」で
「できない人」を切った結果、自身が病んでしまい、井戸に落ちた。
これと同じ展開が起きようとしているわけです。
現代にもある「会社あるある」。
情を捨ててもキャリア取るか?ってことです。
役職からわかりやすく考えてみると、
歌山さん→課長
ボタンちゃん→コネで権力持ってるお嬢様
淡島さん→部長
フキ→社長こと天子様のお気に入り1号
麦谷→ブスでいじわるな先輩
新人デキル子→アサ
新人デキナイ子→カメ
北川さん→同期との仲よりキャリア選んで「病んだ人」アサは北川さんがやっていた仕事希望。
こんな組織図。
で、脇役たち。
三郎丸→フキの弟
平基→三郎丸とバディ組んで、歌山さん、なんかヤバいことしてるんじゃないの?と調査に入った監査。
坂下さん→入り口の警備員
溝呂木さんとその娘2人(二日月、三日月)
→「御水様」信仰の司祭と儀式手伝ってる。
こんな風に「現代風」で考えてみると、
明らかに「溝呂木さん」が怪しい(笑)
会社入社してすぐに上司から「大事なものを捨てろ」とか言われて、
謎の井戸に「投げ入れさせられる」というパワハラ儀式が炸裂します。
で、ここで溝呂木さんが取り締まる「謎の水」を飲まされるわけ!!!
清めるどころか怪しさ100%じゃん!みたいなw
トライアングルの容れ物見て、
イルミナティきたか?とすら思ったわ(笑)
あれはヒエラルキーの表現なんだろうか?
カメちゃんが実家から持参した手土産のお餅はフワフワンとお花飛ぶくらいに良い香りなのに、
水飲んだときは「ウ◯コ」匂ってるような渋いカラーと表情。
この時点で私は「この井戸、人、落ちてるだろ!」と疑ったw
ガンジス川みたいに死体流れてても「神聖だ」「お清めだ」みたいに崇める集団。
あ、あ、怪しい(笑)
その水飲ませたらまず「健康に害がありそう」。
と思いましたw
で、仕事始まれば妬み、イヤミが始まる女ならではの熾烈なバトル。
ひがみまくる人から唐傘に食われていくのは、
「うん、わかる」と妙に納得でしたが、
わからなかったのがモブキャラたち!
三郎丸や権力お嬢様、フキさんあたり、
もう少し「キャラ性」出してくるかなと思ってたんですが、あれ?!みたいな。
三郎丸と姉のフキちゃん、なんかありそうな気がする。
実は姉弟で「天下乗っ取り作戦」みたいなの期待してましたw
唐傘って雨よけの傘だから、つまりは、
「要らないものを避けるためのもの」と考えると、
「キャリア選んで心捨てようとする人」と重なるなと思った。
カメちゃんが後半でこの「謎の儀式の水」を飲まずにバチャッと捨てるところは、
アサに対する憧れもあるんだろうなーと思いました。
決断力あって最初から嫌なことは「No!」と言えるアサちゃんに憧れてたんだろうなと私は解釈しました。
お局、歌山さんも元々はアサちゃんみたいな子で、
気づいたら春日局化してたみたいな人だと思うと、
アサちゃんは能力があるから「おそらく歌山さんのようになる」可能性あり。
そんなところが悲しさありますよね。
だからラストの持っていきかたは結構好きでした。
「アサちゃんはアサちゃん」「カメちゃんはカメちゃん」という演出というか。
アサちゃんも習い事ばかりの箱入り娘と考えると、
多分親から「愛情」的なものは注がれてない子だと思う。
だから「カメ」ちゃんのように懐いてくれる子が初めてで、「かわいい」「嬉しい」とそんな感情を持っていたんだろうな。
現代に置き換えても、お金持ちだけど孤独とか、
貧乏だけど心は豊かとかそんな人はたくさんいる。
「心の豊かさとは?」と考えながらキャリアと照らし合わせながら観ると、
わかりやすい話かもしれません。
「自分にとって大切なものとは?」
「捨ててはダメなものとは?」
これは男女ともに響くテーマでもあるのかなと思います。
作画、ストーリー、音、声優さんとほぼ大満足だったんですが、
「あれ、このキャラはどうにもならないの?」
という「モブキャラ」の展開不足が謎なので、
続編に期待しております。
あと「薬売り」さん好きな人に。
映画は「別人の薬売りさん」として観るべし。
アニメと比較してもキャラも見た目も色も声も全て異なるものなので、
「神谷さんの薬売りさん💕」
これで観ると大満足します。
まぁ、私も含めアニメ版のあのミステリアスで薄いカラーのヒッピーみたいな不気味で魅力的な「薬売り」さんが、
脳内に強烈に残ってる人には「どうしても比べてしまう」ということが発生するんですが、
映画版薬売りさんはもっと「アクティブ」な感じで、
自ら動く!みたいな人なので、
スクリーン専用のアクション満載な薬売りさんみたいな感じです(笑)
私はアニメ版だと「海坊主」と「座敷童子」が特に好きなんですが、
怪談絡みだけじゃなくて、「人間の醜さ」とか「親子」とか普遍的なものを中心として扱えば、
世界でも人気になる作品だと思う。
アニメーションがとにかく革新的だし、
「こんなの観たことない!」って誰もが思うものだから、
海外リアクター好きな私からすると、
「モノノ径」は激しく海外勢におすすめしたい作品であるんですが、
正直「日本のおばけ」とかそうゆう日本独自の文化的なものは「伝わりにくい」素材かなと思っていて。
鬼滅のように「鬼」も日本の素材だけど、
そこに「家族」絡めてくると感情で共感を覚えるから違ってくる。
モノノ径、世界ターゲットで作って欲しい〜!!
とりあえず、あの映像また味わいたいので、
もう1回は観に行きたいと思います!
エンドロールで国語みたいに右に文字が流れてて、
背景映像が回ってるのおもしろかったんですよ!
メリーゴーランド乗ってるみたいな視覚体験できるw
一緒に行った変態M男君にこれを語ったら、
「注目してる部分がマニアックいですね」
と言われた(笑)
ではまた〜!