昨日は朝早く起きて病院。
母の手術日の付き添いでした。
オペ室入る前に顔見れたけど、
「仕事あるのに今日ごめんね」
と申し訳なさそうにしてたので、
「そんな事気にしなくて良いから。それより体調はどう?」
と聞いたら、
「うん、落ちついてる」
とケロっとしていた。
ご機嫌そこねていじけていたのが緩和されておりました(笑)
いじけるとケアに時間かかりますが、
根はやっぱり気遣いの人なんだなと改めて思いました。
手術室エリアは巨大で色々なオペが行われており、
待機室にはオペ中のご家族が10組くらいはいました。
みなさん、携帯見るか寝てるか何もせず座っているか。
仕事用パソコン一応持参しましたが、
なんだか作業出来るような雰囲気ではなく、
私は音楽聴いて待機することに。
6時間くらい待ちましたが、途中コーヒーを飲みに行ったり、軽くオニギリ食べに行ったり。
それ以外は何かあったら呼び出されるかもしれないとなるべく待機室から離れないようにしていました。
6時間後待合室の電話がなり、呼び出され、
オペ終えたばかりの通称「サバサバ先生」と小さな部屋で面会。
オペ着でまだ手袋したまま、
「無事に綺麗に取れましたよ。周りにも影響なく、輸血もしなくて済んだし」
と報告を受け、ほっとしました。
で、「取ったもの見ます?」
とケロっと聞かれ、
え?!肺切除した部分見れるの?!
と一瞬固まりましたが、
「はい」と即答。
サバサバ先生はトレーに置いてある袋からぷるんとまるでお肉屋さんのように固体を取り出して、
「これです。ここが腫瘍部分で〜」
とサクサク説明を始めた。
まさか見せてもらえるとは思ってもみなかったので、
見るからにはきちんと理解しようと、
ボードに書いてくれた図面とともに母の切り取った肺部分を凝視した。
とても不思議な感覚だった。
先生「結構見るのは抵抗あるご家族が多いんですよ」
私「ですよね。でも3Dで見ていた取るべきものの実物がこれって事ですもんね」
先生「そうそう、あのまんまでしょ?」
私「はい。切り取ったばかりの人体見る事なんてないから不思議な気持ちです」
先生「そうだよね」
とお互いサクサク同士、日常会話を楽しむようなサイコパスぶりだった。
先生に「ありがとうございました」とお伝えしたら、
「スムーズで良かったです。今はまだ麻酔効いてるけど、明日には普通に話せると思うから退院まで予定通りだと思います」
と言われ、ほっと肩を撫で下ろした。
集中治療室に運ばれた母に1時間後面会。
私「おつかれさま。頑張ったね」
母「麻酔だったからわかんない。息がしづらい」
と鼻にチューブしていて呼吸が苦しそう。
そこにサバサバ先生が登場。
「おつかれさま!うまくいったよ。がんばったね!」
と私と同じセリフ(笑)
私、この人と波長合う気がしてならない。
母は先生と私を交互に見ながら安堵した顔をしていた。
するといきなり先生が、
「さっき娘さんとは面会したのよ。切ったとこ見せたの。ねっ?」
とぶっこんだ(笑)
これは母にはNGかもしれない....
と恐る恐る母の顔みたら目をまんまるに開いて「え?!」という顔をしている(笑)
やはり(笑)
あわてて私は「あ、そうなの。チラっとだけね」
とガン見したのによくわからない言い訳をした。
母が不安定になるといけないので、すぐ話題を変えて、少しお話しした後退散した。
焦った(笑)
別に事実だし、何がいけないの?
的なスタンスが非常に理解できる私は先生に共感しながらも母の性格を考えるとあとから何か言われそうだなと思ってしまった。
父と弟へは無事完了した事を報告。
父には家に帰り改めて報告。
実は今日は父の誕生日でもあり、
「おめでとう」と「おつかれさま」が重なった日だった。
父に切除した部分を見た話をしたら、
父「え!!うそ、見たの?度胸あるなぁ。お父さん無理だわ」
と言われた。
先生にとってはそれが日常だから通常のことであり、
未体験の区域に踏み入ってみたいという私の好奇心は通常からは外れたもので、
父の反応が通常なのだと思い知った。
先生は私のこと「お?見るんだ?」
と逆に好奇心が沸いたに違いない。
とにかく無事に終わって良かった。
あとは経過次第ですが、メンタル弱ってると思うし刺激しないよう注意を払っていきたいと思います。