映画には、さまざまな小道具が出てきて案外重要なアイテムになったりしていますが、直接その映画に関係のない、何気ない日常を拾うこともあります
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★★「食べ物と映画」★★
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「食べ物と映画/トランスポーター」
今日はそんな映画の何気ないシーンからひとつ!
牛丼と「箱入り息子の恋」
▲一人で牛丼を食べる奈穂子(夏帆)
「すいません。牛丼並み、ツユダクで」
映画後半のワンシーン。目の不自由な奈穂子(夏帆)は、かつて健太郎(星野源)に連れてきてくれた牛丼屋さんにひとりでやってきて「牛丼」を注文します。記憶を頼りに紅しょうがを入れ、じっくり味わうように箸を運んでいましたが、突然彼女の頬を涙が伝います。泣きながら崩れ落ちそうになりながらも彼女は食べます。二人の間にさまざまな障害があり、彼女も黙って身を引いたと思っていた健太郎(星野源)は、それをこっそり見ていて奈穂子の苦しみ、悲しみを知り、もう一度想いを告白する決意をします。気弱な彼の背中を押したのが「牛丼」でした。二人の初めてのデートが牛丼屋さんで、注文の仕方や食べ方などをレクチャーしながら食べるシーンも微笑ましいです
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「箱入り息子の恋」
2013年/日本
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マルチな活躍をみせる星野源の映画初主演作品で、さえない公務員と目の不自由な女性の純愛物語!
●監督
市井昌秀
●CAST
星野源/天雫健太郎
夏帆/今井奈穂子
平泉成/天雫義男
森山良子/天雫フミ
大杉蓮/今井晃
黒木瞳/今井玲子
星野源は、アーティスト、俳優、DJさらに文筆家としても活躍するマルチタレントで、本作が初めての主演映画!ドラマ「逃げ恥」や某カップ麺CMでも融通の利かない真面目人間を演じていますが、こういうキャラクターはこの映画からでしょうか。ヒロインの夏帆は「天然コケッコー」で主演を務め、「海街diary」など多くの作品に出演しています。そのほか、今は亡き大杉蓮さんや黒木瞳、森山良子、平泉成などがしっかり脇を固めています
▲星野源/天雫健太郎
▲夏帆/今井奈穂子
▲天雫家の面々
▲今井家の面々
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変化球のロミオとジュリエット!
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実家暮らしで35才独身の健太郎(星野源)は、市役所に勤め13年間無遅刻無欠勤の超真面目で内気な青年。そんな健太郎が、目の不自由な25才の奈穂子(夏帆)とお見合いをきっかけに恋に目覚めていくラブストーリー!
内気で真面目な男が、恋愛を経験して変わっていく物語で、家族の意味や人生について考えさせられる映画です。ラブストーリーですが、少し笑えて、最後は感動するハートフルコメディとして誰でも安心して観られるおススメの一本です
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不器用ながら真っすぐな恋を応援したくなる!
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生真面目で不器用な男性と障害をもつ美しい女性の恋!よくあるシチュエーションながら、主演の二人の好演もあり、前半は面白いのですが後半のもたつきが気になります。極端に振れ過ぎの印象で主人公の二人の物語が薄くなった感があるのが残念です。ただ、星野源の自然なたたずまいがいいですね。彼は根っから真面目人間が似合い好感ももてますが、個人的にはドラマ「コウノドリ」のような、ちょっとひねた融通のきかない男が似合うと思いますよ。対して、夏帆のピュアな透明感ある姿がいいです。さらに天雫家の両親の二人がよかったですね。不器用な恋をつい応援したくなる映画です
この映画では、二度牛丼を食べるシーンがあります。一回目は「まだ食べたことがない」あの牛丼屋さんで仲良く食べるシーン。二度目は冒頭で説明した夏帆が一人で食べるシーン(実際は離れて二人とも食べていた)牛丼という大衆性がより身近で好感が持てます
落ち込んだ時に是非どうぞ!