リアルタイム世代には懐かしい当時を振り返りながら、ディスコを知らない世代にも是非おススメしたい一曲です
★★思い出の映画音楽★★
ABBAの「ダンシングクイーン」、ショッキング・ブルーの「ヴィーナス」、ドナ・サマーの「ホットスタッフ」などと並ぶ70年代ディスコブームの中での名曲のひとつです
「Stayin’Alive」(ステイン・アライヴ)
ビージーズ |
独特のハイトーン・ボイスが印象的で、映画「サタデー・ナイト・フィーバー」のサントラから2ndシングルとして1977年12月に発売されており、映画の冒頭でトラボルタが街を闊歩するシーンで流れます。ちなみに、1stシングル「愛はきらめきの中に」、そして3rdシングルの「恋のナイト・フィーバー」と共に全米NO.1を獲得しています
▲「ファール・プレイ」のタドリー・ムーア
▲「レディ・プレイヤー1」の踊るシーン
この曲を聴いて、思い出すのがタドリー・ムーア!ケイト・ハドソンのお母さんのゴールディ・ホーン主演のサスペンス・コメディ「ファール・プレイ」(78)でのワンシーンで、「ステイン・アライヴ」をバックに洋服を脱ぎすてて踊りまくる怪演で笑いまくりです。さらにスピルバーグの18年公開の「レディ・プレイヤー1」で、VR世界の中でパーシヴァルとアルテミスが踊るシーンにも使われています。他にも過去CMなどで何度も使われており、誰でも聴いたことがある曲だと思います
この映画は、70年代の終わりに名画座で観ております
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「サタデーナイト・フィーバー」
1977年/アメリカ(118分)
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ブルックリンのペンキ屋で働いているトニー(ジョン・トラボルタ)は、日頃のうっぷんを毎週土曜日のディスコで晴らしていた。いつもの様に自慢のダンスを披露している中、新顔の女性をダンスに誘う。ところが、逆に彼女に魅了されてしまう・・・
●監督
ジョン・バダム
●キャスト
ジョン・トラボルタ/トニー
カレン・リン・ゴーニイ/シテファニー
ジョン・トラボルタはこの映画で一躍トップスターとなります。その後「思い出の映画音楽」でレビューした「グリース」(78)、タランティーノの「パルプ・フィクション」(94)、「閉ざされた森」(03)、「フェイス/オフ」(97)など多数出演しています
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お馴染みの天を指さすポーズ!
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この映画は、ビージーズの音楽とダンスシーンのイメージが強過ぎるためダンス映画と思われがちですが、意外と重味のある物語で、当時の若者の日常を描いた青春映画です!
冒頭で赤いシャツを着て「ステイン・アライヴ」の音楽に合わせて歩くトラボルタはカッコイイですが、彼の手にはペンキ缶が握られていました。このあたりの運びが楽しい(笑)。何と言ってもビージーズの曲のかっこよさはたまらないですね。「小さな恋のメロディ」(71)から一転してのディスコサウンドの数々!今観ると踊りは古くさいですがトラボルタの躍動感は素晴らしく、この映画を見ずしては70年代の音楽は語れないといっても過言ではないでしょう
▲ジョン・トラボルタ
「将来に不安はないのか?」
「今、オレに大事なのは青いシャツを買うことさ」
70年代のアメリカ社会を背景に「行き場のない青春のエネルギーをディスコで踊ること」で発散していた青年が、ある女性と出会い新たな人生へ旅立つ青春物語であり、成長物語です。さらに、ハドソン川をはさむマンハッタンとブルックリンを対比させており、アメリカの格差社会を風刺した映画でもあります
ステファニー(カレン・リン・ゴーニイ)との距離感がいいです。トニー(ジョン・トラボルタ)にとって彼女は”明日への扉”だったのでしょうね。彼女の部屋で流れる「愛は静けさの中で」も素晴らしく、劇中に流れる曲は名曲ばかりです
ちなみに、トニー(トラボルタ)の部屋には映画「ロッキー」と「燃えよドラゴン」のポスターが貼ってありました
今宵はこの懐かしの一曲をどうぞ!
「Stayin’Alive」(ステイン・アライヴ)
/ビージーズ