今年も高校野球の「熱い夏」がやってきました!「勝つ」と信じてやってきて、ほとんどが「負けを経験する」夏がやってきました。だからこそ愛しい・・・

 

ガンバレ高校球児!

 

今日の映画を初めて観たのは70年代の終わり、行きつけの東京下町の名画座ですが、その後30年以上観ておりませんでした。子どもの頃から野球に明け暮れていましたので、あまりにもこの映画の野球がお粗末で一人腹を立てておりました(笑)。今思うと生真面目に観すぎていたんでしょうねえ~「野球」を楽しんで見られるようになったのは、それからずっと後になってからでした

 

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「がんばれ!ベアーズ」

1976年/アメリカ(102分)

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ウォルター・マッソーとテイタム・オニール主演の青春コメディで、続編も作られた大ヒット作品!

 

 

<監督>

マイケル・リッチー

レッドフォードの「候補者ビル・マッケイ」(72)、ゴールディ・ホーンの「ワイルド・キャッツ」そして、意外に面白かった「ゴールデン・チャイルド」(86)はいつかレビューしたいですね

 

<キャスト>

ウォルター・マッソー

盟友ジャック・レモンとの「フロント・ページ」(74)「おかしな二人」(68)をはじめ、「突破口」(73)、以前レビューした*「サブウェイ・パニック」、ヘプバーンの「シャレード」(63)など多数。「恋人よ帰れ!わが胸に」(66)でアカデミー助演男優賞に輝いています

テイタム・オニール

「ペーパームーン」につきます!

ヴィック・モロー

ご存知「コンバット」のサンダース軍曹!「トワイライトゾーン/超次元の体験」の撮影中に事故死した事件は有名です

 

以前レビューしていますので是非どうぞ!

「ペーパームーン」

「サブウェイ・パニック」

 

 

舞台はアメリカ西海岸のとある町_

問題児ばかり抱えた弱小少年野球チーム「ベアーズ」の子供たちと、中年の飲んだくれダメコーチ(ウォルター・マッソー)との交流を描いた野球青春コメディ!

 

1976年の大ヒット作品!

 

全世界興行収入で11位にランクされた映画で、あの「タクシー・ドライバー」や、同年アカデミー賞4部門に輝いた「ネットワーク」よりも稼いだ映画です。ちなみに、この年のトップはぶっちぎりで「ロッキー」でした

 

ウォルター・マッソー

テイタム・オニール

 

70年代の野球場の土の匂いがする映画

 

野球映画ではありますが、野球を見る映画ではありません!したがって、スポ根ものを期待するとつまらないと思いますよ(笑)70年代のバカバカしさとしたたかさを合わせ持った心地よさというか痛快さが好きです

 

多人数が登場する映画では絶対条件のキャラがいいです!

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太っちょのキャッチャー

ハンク・アーロンに心酔する少年

全く英語が話せないメキシコ人兄弟

生意気な不良

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などなど、大人と対等に話す子供たちが新鮮でしたね

 

 

 

 

「勝ちたくないのか?」

 

勝つことを至上命令されたチームと、勝ち負けでなく楽しく野球をしようとするチーム・・・大人たちがいつの間にか忘れてしまった「勝つことよりも大切なこと」を子供たちが教えてくれます

 

子供の心を忘れてしまった、大人に向けたメッセージです!

 

10代の頃は、見た映画の感想を「映画ノート」に書いていたのですが、その時の感想はたった二行でした!

 

「ウォルター・マッソーとテイタム・オニールの贅沢なムダ使い!野球も映画も幼稚園レベル!」

 

多分、当時一生懸命やっていた野球をバカにされたように感じたのでしょうね~それに当時は「勝つこと」だけにこだわっていて、この映画の良さを理解できなかったと思います。この映画の大人と同じように

 

野球を題材にしたドタバタ劇であることに間違いはありませんが、コミカルに、時にはシニカルに笑いを誘う良作です

 

「勝ちたいから、ボクを出さないで!」

 

下手くそルーパスのセリフが泣けます

 

 

「ねえ、おじさん!来年はバッティングを教えて?」

 

草野球場をバックに、星条旗がはためくラストがイカしてます。是非、ど~ぞ!