どもです!

ご無沙汰です!仕事は一段落しましたが、長年使っていたPCがついにパンクしまして、新しいパソコンを買い替え、ついでに通信環境も替えたりしてバタバタしておりました。ようやく普通の日常を取り戻しつつあります


今日の映画を初めて観たのは30年ほど前テレビで!その後、名画座で1回、レンタルで2回観ております。観るたびにマストロヤンニの気持ちが理解できるようになってきたのは、単なる年のせいだけでしょうか?

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「ひまわり」

1970年/イタリア・フランス・ソ連

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ソフィア・ローレン、マルチェロ・マストロヤンニというイタリアの二大スターを主演に迎え、戦争によって引き裂かれた男女の愛を描いたドラマ!

 


監督はヴィットリオ・デ・シーカ

「昨日・今日・明日」「あゝ結婚」などで今回の二人を主演にした映画を多く撮ってますが、おなじくソフア・ローレンの「ふたりの女」もよかったですね。この「ひまわり」は、ソフィア・ローレン、マストロヤンニそしてデ・シーカ等にとって、長い映画生活の集大成と言っていい歴史的な映画だと思います!

 

<メインキャスト>

ソフィア・ローレン/ジョバンナ

マルチェロ・マストロヤンニ/アントニオ

リュドラミ・サベーリエワ

アンナ・カレナ/アントニオの母

 

ソフィア・ローレンは、何と言っても肉感的な体を強調した映画「島の女」が強烈で、水に濡れて体のラインが浮き立つシーンは印象的でした。多くのマストロヤンニとの共演のほか、「アラベスク」「ラ・マンチャの男」「ふたりの女」などなどたくさんの映画に出演し、トリノオリンピックでは開会式の旗手も務めました。一方マルチェロ・マストロヤンニはイタリア人プレイボーイの役では右に出る人は居ないと言われた名優です。「甘い生活」「黒い瞳」は是非、観てもらいたいですねえ~ソフィア・ローレンとの共演は、時系列的にみると別の楽しさがあります!高校生の頃、カトリーヌ・ドヌーブとの「ひきしお」を名画座で見ましたが全く理解できずそれ以来見ていません

 

 

 

/あらすじ

第二次大戦中のイタリア。ジョバンナ(ソフィア・ローレン)とアントニオ(マストロヤンニ)はナポリの海岸で出会い恋に落ち結婚します。しかしアントニオは戦争で熾烈をきわめるロシア戦線に贈られます。やがて戦争は終わり、ジョバンナは毎日駅でアントニオの帰りを待っていましたが、ある兵士から彼は死んだという話しを聞かされます。諦めきれないジョバンナは、意を決してひとりソ連の地へ向かい現地で消息を訪ねますが全くわかりませんでした。そんなある日、かすかな手がかりを元に訪ねたところにはマーシャ(リュドラミ・サベーリエワ)という美しい女性がいてアントニオと暮らしているというのだが・・・

 

冒頭の二人のコミカルで息の合ったアツアツぶりが、逆に物語に深い影を落とします。優れた反戦ドラマであると同時に、優れたメロドラマでもあります


妻役のソフィア・ローレンの瞳に強い意志と魅力を感じますね!

 



 

 

物語の変化がなく、長くてつまらない、無駄が多すぎるとの意見もあるようですが、それを丁寧と感じるかムダと感じるかは映画を観る側のスタンスによるものです

 

二人の妻、つまりソフィア・ローレンとリュドミラ・サベーリエワが素晴らしかったですね。ふたりが対面するシーンは哀しさと凄さを感じます。この3人の夢と現実が、丁寧にかつ悲しく描ききっています

 

けっきょく、誰も悪くない・・だから哀しい

 


再会し、停電の中で話し合う2人!あかりが回復してお互いの姿があらわになる・・・白髪も増え子供もいて・・現実の残酷さ!

 

同じ駅で最愛の人と二度の別れ

 

旧ソ連邦内での珍しいロケに、モスクワ市内など現地のリアルな映像が、映画全体に説得力があります

 

 

 

この「ひまわり」は日本の評価は高いですが、他の国では意外と低いそうです。それを伝え聞いたソフィア・ローレンが一言

 

「だから、日本人は趣味がいいということなのよ!」

 

社交辞令もあるでしょうが、彼女のユーモアと負けん気があらわれてますね

 

今回、この映画を書こうと思ったきっかけは、先日BSで「カサンドラ・クロス」を観たからです!ウィットにとんだ会話と洗練された動きにエレガントさ!とても「ひまわり」と同じ人とは思えないですね。普通女優さんは笑顔が一番きれいだと感じますが、彼女はむしろ挑発的な顔がいいですね

 

あのラスト・シーン!

 

冒頭で、地平線のかなたまで広がるヒマワリの畑が映し出されます。同じシーンがラストでも映し出されます

 

あの無限の広さを感じさせるひまわり畑は、画面の美しさとは逆に人間の悲しみの底知れぬ深さを指しているのでしょうか?

 

ヘンリー・マンシーニに音楽が耳に残ります

 

デ・シーカ晩年の名作をご覧あれ!