「ヒッチコック特集」を一旦終了して、今日からレギュラーでの紹介です!過去、さまざまな映画ファンが、幾度となく紹介されたであろう映画ですが、やはりこの映画は一度は話しておきたい映画の一本です!

 

初めて観たのは高三の夏休み!甲子園東京地区予選でベスト16で敗れ、毎日バイトで明け暮れしていたとき、ふと立ち寄った小田急線沿線の名画座で観ました。二本立てで、たしか350円くらいだったと記憶しています。当時は入れ替えなどありませんから、たしか3回り観ましたよ!学生で余分なお金などありませんから、お腹もすいてましたが、水ばかり飲んでました(笑)その後、何度も観ている大好きな映画です!


~~~~~~~~~~~~~~~

「スティング」

1973年/アメリカ

~~~~~~~~~~~~~~~

 

1973年公開のアメリカの犯罪コメディ。1936年のシカゴを舞台にしたコン・ゲームムービー

 

 

 

監督は、ジョージ・ロイ・ヒル

「明日に向って撃て」では、ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードと、「華麗なるヒコーキ野郎」ではロバート・レッドフォード、「スラップショット」ではポール・ニューマンと組んでいて、よほどこの二人とは相性がよかったんでしょうね。この二人は大好きな俳優さんなので、いつか特集をやりたいです

 

<メインキャスト>

▲ポール・ニューマン

「明日に向って撃て!」「ハスラー」「暴力脱獄」「評決」などなど、もうキリなくあります!60年代のちょっと影ある二枚目から、年代と共に上手に年を経てきた感があります。あの、アクターズ・スタジオではマーロン・ブランドとジェームス・ディーンと同期でした。前出のヒッチコック監督作品「引き裂かれたカーテン」にも出ています

▲ロバート・レッドフォード

「明日に向って撃て!」「「大統領の陰謀」「ナチュラル」「華麗なるギャツビー」・・・こちらもキリなくあります。以前、紹介した「雨のニューオーリンズ」「追憶」も好きです。監督作品の「普通の人々」もよかったですね

▲ロバート・ショウ

この映画でもそうですが、悪役のイメージが強いですね。なんと言っても「007・ロシアより愛をこめて」の殺し屋役が印象的でモーターボートのへりに乗ってライフルで狙うシーンは個人的にはベストショットです!「ジョーズ」「バルジ大作戦」「サブウェイ・パニック」など圧倒的な存在感がある役者さんです!

▲チャールズ・ダーニング

この映画での悪徳警官役がハマってましたねえ~たしか、「狼たちの午後」にも出ています!

 

この映画は音楽もケタ違いにいいです

 

「エンターテイナー」

 

だれでも必ず何度も耳にしている曲で、CMなどによく使われていますし、初めての携帯の着信音につかっていました

 

 

 

舞台は1930年代のシカゴ

 

詐欺で日銭を稼ぐ1人の若者が、ある事件で仲間を殺され、そのギャングに復讐するために伝説的な詐欺師と組み、追い詰めていくコメディ色の強い映画です!

 

個人的に、映画における賞の有無はあまり気にしませんが、この映画は第46回アカデミー作品賞をはじめ、数々の賞を総なめにした作品です


 

ストーリー、配役、演出、音楽、映像、衣装など全てにおいて図抜けています!

 

映画について、このブログで紹介するのは、どんなにつまらなくても一つでも好きな所があれば良しとするスタンスで書いています。どんな名作、傑作でも万人の琴線に触れることは出来ないでしょうから・・・そういう意味では、この映画は俳優、脚本、ストーリー、画像などパーフェクトと言ってもいいくらいの完成度です
 

撮影時の年齢が

ポール・ニューマン 47才

ロバート・レッドフォード 35才

ロバート・ショウ 45才

その他、脇役の俳優さんたちも、この映画の為に集った感があります

 

極上のエンターテイメントです!

 

 
 

軽快な音楽にあわせたかのような展開!


この映画は、ギャングのボスが出てきますがマシンガンでの打ち合いや血なまぐさいシーンがほとんどありませんので誰でも安心して観れます。ただ、安心しきったところにいくつかの「ワナ」があります!この映画はいいところ満載ですが、特に脚本もずば抜けています。
 

少しだけ悪い詐欺師たち(主人公たち)

それより悪いギャング(ロバート・ショウ)

悪徳警官

それらを追うFBIのグループ

 

それらが、からみからまって・・・(笑)

観客が主人公になってハラハラ、ドキドキの連続で息づまるポーカーシーン。列車のくだりは楽しいですがこれが伏線で、観客にもわかり易く、やがてクライマックスへと進みます!全て理解したハズ、結末もわかっていたハズ・・なのにやられました

 

騙されたのはギャングや刑事だけでなく・・・ここがこの映画の楽しいところです!

 

騙されたのに悔しさより快感がのこるのがすごいです!






 

 

この映画には、ヒロインがいません!

唯一、若い女性は登場します・・ウエイトレス役のディミトラ・アーリス・・この女優さんはあまり知らないのですが、ほとんど笑わないいつも哀しげな表情が印象的です。勝手に若い女性が登場したことによって、イメージを作り上げているんですね・・こういう作り方がホントに上手いです!ヒッチコックがよくやる作戦ですね(笑)ギャングのボス、悪徳警官、ウエートレスの女性・・・騙し騙され、まさに「スティング」です!

 

 

ポール・ニューマンはもともと大好きな俳優さんですが、この映画では実にセクシーです!セクシーな女優さんは多いですが、セクシーな男優さんは最近少ないですね

 

1人の若者が、伝説の詐欺師と初めて会うシーン・・・

ただの風采の上がらない中年オトコがベッドから落ちて、壁との間で寝ている(笑)

飲んだ暮れてポーカーをするシーン・・・

見た目とは違う凄腕・・・部下の驚く顔、ボスの憎憎しげな顔(笑)

 

実は自分は、アパレル系の仕事をしておりますので、楽しみの一つにファッションがあります!

三つ揃いのスーツ

チョークストライヴ

仕立てのいいチェスタコート

FBIのカンカン帽には笑いましたが(笑)

 

オトコが最も美しい時代でしょうかねえ・・男のファッションを見る映画としては「パブリック・エネミーズ」「アンタッチャブル」「炎のランナー」などがあります。この映画でも詐欺師たちの中に出てくるハロルド・グルード!部屋に入ってくるときの動作が美しい!カシミアのチェスタコートに袖を通さずスーツの上から引っ掛けさっそうと現れる・・・カッコいいですねえ~


「映画ってこんなに楽しいモノか」って思い出させてくれます!
 

この映画は、夜中にひとりで観るより、休日の昼下がりに仲間や家族と観たほうがいい!胸のすくような、鮮やかで観客をも煙りにまいてスクリーンは閉じます


絶対に観るべき映画です!