桜が少し散り始めた2017年4月10日の昼間に時間を取って、解体されている西武園遊園地のループスクリューコースター(ジェットコースター)にお別れをしにきた。その少し前に強い雨が降り、この日もあまり天気が良くなかったもののまだ桜の花は残ってくれていた。おかげで桜と消えていくジェットコースターを合わせて撮影することができた。

ちなみに今回でこの企画は最終回。

 

遊園地の脇を通る道路から撮影。この写真だけは撮ったのは4/8ぐらいだったような。予想以上に解体が始まっていたので、どうにか時間を作って4/10にまとめて撮影をすることができた。

 

 

 

「何も木まで伐採しなくても」と思ったが、大型重機を入れて安全に作業するためには仕方もないこと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作業員の方が、ガス切断機で手際よく鉄骨を切断していた。ご安全に。

 

 

 

解体後の鉄骨の山。

 

 

桜とジェットコースター。この時撮影できた、一番お気に入りの写真。

 

夜間撮影のときに明るくしてくれていた照明も解体されてしまっていた。今までありがとう。

 

軌道は空へは続いている。

 

 

 

 

酸素ガスとアセチレンガスのタンク。ガスの切断機に使われている。

 

解体された鉄骨は資源として溶かされて、また新しい物質に生まれ変わっていく。名残は惜しいけど、モノの循環としてはとても正しいこと。ジェットコースターだった鉄は、もしかしたら「何か」としてすでに出会っているのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

重機がものすごいパワーで中空の鉄柱を潰して運んでいた。

 

 

2017年5月10日に遊園地のジャイロタワーから撮影。この時には一か所のカーブしかもう残されていなかった。遊園地西駅からのびる大アーケードの左側にあった遊具は、この直後の5月12日深夜11時半頃に放火されてしまい、このアーケードの西側すべてと、隣接する円形のアトラクション6台がすべて焼けてしまう大火事に。防犯カメラに不審な男が映っていたのと、火の気がない場所から火事が起きたので、放火なのは確定したものの犯人は長らく捕まらなかった。しかし2018年12月20日にアーケードに入っているテナントの経営者がなんと自分の店に火をつけて保険金をだまし取ったとの容疑で、埼玉県警は非現住建造物等放火と詐欺の疑いで経営者をさいたま地検川越支部に書類送検した。

しかしこの経営者は、2019年3月22日付でなんと不起訴処分に。

遊園地は放火により大きな被害を受けたものの、刑事事件としてはなんともしまらない結果になってしまった。本当は別に犯人がいるのか、それとも経営者が犯人だったものの証拠が十分にそろわなかったので不起訴になったのか。結局、疑問が残る形で幕はひかれてしまった。遊園地側は民事裁判で請求ができたのだろうか?

 

この時には主要部分は何も残っていないが、池だけは残されていた。卵を産みに来るカエルは一安心。

 

年があけた2018年3月25日に、ジャイロタワーから撮影。この時にはアーケード横のアトラクションも解体され、ただの芝生になってしまっていた。どうなるのか心配していたが、現在はアトラクションとして「森のふわふわランド」がスタートしている。しかしジェットコースター跡地はまだ放置され草原として残されている。

ブログでは書かないかもしれないが、個人的にも跡地が今後どうなるのか気になるので、私はしっかりと見守っていきたいと思う。

 

追記:廃墟ジェットコースターが解体されて消えていくまでを私は同人誌にしていて、アマゾンなどで販売もしています。A4サイズ、フルカラー、16ページの作品で、在庫がものすごくいっぱい余っているのと、お値段は税込み550円ですので、ご購入していたくと私の活動資金にもなりとてもありがたいです。よかったらなのですが、ご興味のある方はなにとぞよろしくお願いいたします。

 

『Ruin Archives 02 西武園遊園地 廃墟ジェットコースター』

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