実は西武園遊園地にある、ループスクリューコースター(正式名称、いわゆるジェットコースター)を私はライフワークのように継続して撮影していた。1986年からスタートし主力名物アトラクションとして活躍していたが、2010年前後から運行と休止を繰り返すようになり、2012年以降からは動いている姿を見かけなくなった。

 

施設は色あせていき、だんだん錆もでてくる一方で、ちょうどその頃に家族で遊園地の年間パスポートを取得したこともあり、私自身が訪れる回数は劇的に増えることになった。ジェットコースターは使っていない遊具であるためこの一角は人がほとんどいなく、一方で子供連れでも安心して訪れる『廃墟テイスト』を感じられる場所なので、私はいつもこの『廃墟ジェットコースター』との出会いを楽しみにしていた。

 

偶然訪れていた2017年2月26日の日曜日。なんと翌日2月27日月曜日からジェットコースターの解体が始まることを告知する看板が出されていた。驚いてTwitterに投稿すると、リツイート3300、いいね4500件、見た回数100万回越えという驚異の反応が出てしまった。楽しかった思い出や、施設を惜しむ声、また早とちりして遊園地そのものが閉園すると勘違いした声もふくめて、とにかく多くの人の反応が寄せられていた。

ちなみに投稿はこちら。

 

ジェットコースター乗り場の近辺。当時『けものフレンズ』(1期)というアニメがちょうど放送中で、「無名アニメだと思ったらすごく面白い」と爆発的な人気が出ているときだった。エンディングで廃墟化した遊園地とジェットコースターも出ることも知られていて、そうした影響も少しはあったのかもしれない。

 

確実に偶然だけど、動物たちのミニチュアジオラマも。

 

乗り場の内側も物置になり、それもいい加減になってガラクタスペースと化していた。もうここに格納したことすら忘れ去られてしまっているのだろうか。物置にはよくあることだが。

 

屋根のある広い空間を使ってたくさんの椅子も。もしかしたらこのスペースを使って、イベントが開かれたことがあったのかもしれない。

 

ループスクリューコースターの地図と説明看板。

 

コースター本体には野球チーム、西武ライオンズの昔のロゴマーク。1980年代後半から90年代前半はとにかく西武は強いチームだった。地元なので子供たちは8割くらいは西武の帽子をかぶっていた。

 

今は西武ライオンズのロゴマークも変わってしまった。

 

ちょうど冬から春への変わり目。そしてこの春が最後のループスクリューコースターの姿なので、消えていく最後の最後まで撮影をしていこうと私は思った。

 

この錆具合をみると、安全に運行するというのはなかなか難しいものがあるのだろう。

 

池の上をコースターが通る場所。ここは水しぶきがかかり、一番の見どころだった。

 

いまではカエルが卵を産みオタマジャクシが育つ、結果的ビオトープになってしまっていた。これはこれでありなのだが。釣り糸のような線も引かれているが、これは鳥のサギなどが水の生き物を食べてしまうので、それをよけるためなのかも。

 

 

 

 

西武山口線(新交通システム)の遊園地西駅から。

 

ちなみに今日から何日かづづける、西武園遊園地の廃墟ジェットコースターについての記事は、同人誌にもまとめていてアマゾンでも販売している。お値段は540円なので、ご興味がある方は買っていただけるととてもとてもうれしく思う。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07CZCXSZY